うさみ本棚

うさみの本棚です。おすすめされた本を読みますので、おすすめ教えてください!

影響力の武器(第三版) なぜ、人は動かされるのかを読んで。読書感想文。あるいは読書感想あるある。

影響力の武器[第三版]: なぜ、人は動かされるのか
「万物にあるあるは存在している」というのは、2012年にレイザーラモンRGによって発表された理論です。
お笑いだけでなく、「万物に」というのがポイントです。
人の行動や真理には法則性があって、
その内いくつかの「あるある」をまとめたのがこの本です。


そしてその「あるある」の内容とその力の強さと、
「あるある」から身を守る方法を解説してくれます
悪意のハッカーから身を守るには、
悪意のハッカーの手口を知るべき、
みたいな話でもある。

どんな本なの?

この本では、そんなあるあるが6つの紹介されています。

1.返報性の原理
2.コミットメントと一貫性
3.社会的証明
4.好意
5.脅威
6.希少性

というのがその「武器」であり「あるある」の名前。
これ、翻訳者さんがんばったと思う。


でも、わかりにくいので言い換えると



1.返報性の原理
 →何かされたらお返ししたいあるある


2.コミットメントと一貫性の法則
 →走り出したらとめたくないあるある


3.社会的証明
 →みんなのまねをしたいあるある


4.好意
 →好印象の人によく思われたいあるある


5.脅威
 →長いものにまかれたいあるある


6.希少性
 →限定ものに弱いあるある


の6つです。
余計わかりにくいか?


わかりにくい人こそ一度読んでみましょうよ、
それぞれを事例をまじえて紹介してくれるので、
わかりやすいです。

こんな人に読んで欲しい本でした

・心理学の勉強をしたくはないが予防はしたい
・誰かにお願いしたいことがある
・しなくてもいいことをさせられてることがある
・人に何かをお願いすると必ず嫌そうにされる
・いつも誰かになにかをお願いされる
・まわりの人を動かしたい
・交渉をうまく進めたい
・お金以外の損得ってあるよね、と思う
・やりたくねーことやってるひまはねえ
・誰かに金を貸してた気がする


でもね、
これを読んだ上で、
じゃあビッとしたスーツを毎日着て、
常に人に何か(少しでも希少価値のあるもの)を与えて、
みんなを動かして、みんなに一貫性を持たせる。
みたいな人になりたいか、というと、そんなでもないな。
そんなん全部実行したら詐欺師か宗教家みたいだ。


もちろん誰かに何かをお願いしたりされたりすることはあるから、
ちょっと意識するのはいいと思うけどね。


「こういう道具があるよ」という本なんですよ。
使うも使わないもあなた次第。
使われた時に防衛するもしないもあなた次第。
でも、知ってると知らないで言うと知っておいていいんだと思うんだ。


IT系のセキュリティの話を押さえるように。
食べ物の栄養と悪影響について学ぶように。
戸締まり用心火の用心を心がけるように。

佐藤真由美さんの「プライベート」を読んで、短歌やっぱいいなーと思った話。

プライベート (集英社文庫)


写真と短歌が似てるなーと思う話。 - うさみ日記
にも書いたけど、短歌がずっと気になってます。
・俳句よりも自由
・川柳よりもキャンバスが大きい
・個性がにじみ出る
から。


で、たまに歌集を読んでみるんです。
今回は佐藤真由美さん。

どんな本なの?

ほら、それより短歌、覚えてる?
小学校だか中学校できっと習ってるでしょ?
「五七五七七の三十一文字で
 とにかくイイ感じの文章を作る
 (ただしこのルールはやぶっても良い)」
みたいなやつ。


で、この佐藤真由美さんの「プライベート」という本は、
2002年に初版が出た歌集ね。
短歌がいっぱいのってるやつ。


アラサー女性(当時)の日常から生まれる
プライベートな短歌です。
なにげに好きなのが

「会えなくてゴメン」
と電話くれるのは
謝る必要ない人ばかり

とか

友達でいようだなんて
話し合う友達同士は
いない 絶対

とか


なんて言うんでしょうこの感じ。
もちろん「等身大の愛!」みたいなやつもあるんだけど、
そっちよりなぜかこっち系が面白い。
たぶんふだんからいろいろなところに引っかかりを感じる能力が高い人なのかも。


視点と表現。
素材と料理。
インプットとアウトプット。
ピエール瀧石野卓球
なんかちょっと違うかも。
でもそういう気持ちです。

どんな人におすすめしたい本?

・短歌をはじめてみようかと思う
・アラサーである
・女性である
・アラサー女性と関わりあう機会がある



なにかの言葉を聞いた時に何を思い出すっけな―?
って思うのが趣味の一つなんですが、
「プライベート」って言われると忌野清志郎さんのプライベートという曲を思い出してたけど、
最近この本のことも思い出すことになりました。


またこの佐藤さん、
このところ歌集は出してらっしゃらないようなんだけど
佐藤真由美 (@mayumist1120) | Twitter
をやってるのを発見しました。
これがおもしろいの。


ちなみに現時点で最新のツイートがこちら。


いいでしょ?
その後3児の母になられているそうです。


ちなみにこの方を知ったきっかけがこち


そうです著名占い師兼凄腕ライターの真木あかり先生です。

伊集院光さんの「のはなしに」を読んで電車でにやにやしたアラフォー男性こと私。

のはなし
のはなしに

確か火曜日の夜21時頃、帰りの中央線でこの本を読んでいて、
ものすごくニヤニヤしていた私です。
と、申しますのも、この伊集院光さんの本が面白すぎたんです。


滑稽な過去を、簡潔な文体で伝える。
まるでアーネスト・ヘミングウェイが兵士を描くような率直さで
喫茶店でおっさん二人がオムライスを食べる時の
ケチャップで描く文字」の話を書いているんです。


笑いだけでなく、
時々ちょっと自分の子ども時代と照らし合わせて、
ちょっとじわっと来るような話も書いている。
素晴らしい。後世に残すべき本だと思う。

どんな本なの?

タレントの伊集院光さんのエッセイです。
「テレビの伊集院とラジオの伊集院は違って、
 さらに本の伊集院が第三の伊集院」
みたいなことをご本人も書いてますが、まさにその通り。


私が好きなエッセイ著者といえば
椎名誠さん、原田宗典さんあたりがふわーっと思い出されるんですが、
その二人は男らしいんです。
そっち方面じゃなくて、もっと身近な、あるある的な話。


エピソード自体のおもしろさと、
芸人的なだんだん盛り上げるトークのような文章に、
気付けば笑ってしまいます。


テレビでクイズに答えてるあの人ってこんな文章も書くのね、
と驚くことうけあいです。
この「のはなしに」は第二集なので、
「のはなし」を読んでない人はそちらから読むと良いと思います。

こんな人におすすめしたい本ですよ

・最近笑ってない
・最近豆知識が増えない
・笑い続けないと体内に仕掛けられた爆弾が爆発する
・年寄りの財布から小銭をくすねた過去がある
・オムライスになんて言葉を書いたら面白いか考えた過去がある


私は幸せになるために生きているんですが、
幸せにもいろいろな種類があります。
身近なところだと、おいしいものを食べたり、大いに笑ったりするのは
幸せなことです。


人を笑わせている人は本当に偉いと思う。
私を笑わせたこの本も本当に偉いと思う。

グレッグ・イーガンさんの「宇宙消失」を読んで。

宇宙消失 (創元SF文庫)
ラーメン屋さんの「全部のせ」ってあるじゃないですか。
いろんな具がごわっさーって乗ってるやつ。
私はあまり頼まないんですが、
なんかお得な気もするよね。


この「宇宙消失」というお話は、
超淡麗キリッと塩ラーメンに様々なトッピングをもりもりに盛り込んだような、
不思議な作品。


軸となるストーリーはシンプルなんですよ。
鶏ガラと昆布と煮干し、で、細縮れ麺。くらいの。
ただ、トッピングが超過激。


・太陽系がすっぽり黒い「バブル」に包まれちゃった、という異常事態
・脳内モッドによる脳の機能拡張があたりまえな世界
・超能力ではなく、何十億分の1の確率をコントロールする
みたいな、モリモリ盛り込みすぎな内容。


なんというか、どんな強敵にも勝てる主人公なんです。
超能力で結果を変えるんじゃなくて、
起きた結果を選ぶような話。

どんな本ですか?

西暦2060年代のお話。
ナノマシンの技術が進歩して、
スマホにアプリを足すみたいに、脳内に機能を追加できるようになってる世の中。
夜でも星が見えないのは、
太陽系の外側に黒い目に見えない膜のようなものがかかってるから。


そんな中、世界のルールが変わっちゃうような発見がされたことをきっかけに
主人公が事件にグイグイ巻き込まれる。


派手な銃撃、ありません。
洗脳し合うデジタルな戦い、ありません。
戦闘用ロボット、出てきません。
宇宙人、出てきません。
登場人物がカッコいいかと言われると、そんなこともありません。
面白いけど、これは好き嫌いがわかれそう。


これが売られてる本じゃなくて、
友達が「こんなの書こうと思うんだよね―」って言って見せてきたら、
「いや君、盛り込みすぎやで」と言うくらいに
モリモリといろんな要素を詰め込んだお話。

こんな人に読んで欲しい本でした

・科学、好きだ
・物覚えが悪いから、脳になんかインストールしたい
・よく迷子になるから、脳になんかインストールしたい
・パソコン持って歩くの重いから、 脳になんかインストールしたい
・2060年代ならまだ生きてると思う


これは友達のジョンさんからすすめてもらって読みました。
ジョンさんありがとう!

今年の上半期に売れた本もいいけど、史上最も売れたランキングのほうが気になる。

Amazonの「2017年売れた本ランキング」みたいなのを見てたんですよ。
1位は料理本の「やせるおかず 作りおき」
2位は村上春樹さんの「騎士団長殺し
3位は白石麻衣さんの写真集「パスポート」
誰?と思ったけど乃木坂46の人なんですねー。へー。

2017年上半期のベストセラー。読んでる?

まあ、どれも読んでない。
いつかは読むかもしれないけど。
読書感想文ブログをやってるくせにね。


だってさー、
人からおすすめされた本を読むブログですけども、
最新の本をガチ推ししてくる人ってあんまりいないんですよ。


だってそうでしょ?
一番好きなまんがは?って言われたら、
今やってるやつじゃなくて、
過去も含めたランキングから選ぶでしょ?
あ、「連載してるけどワンピース!」って言う人もいそうだけども。

過去もっとも売れた印刷された本

んで、どうせランキングを見るなら、
過去売れた本ランキングも見てみよう。
と検索してみた
(聖書とか配っちゃってるやつは含まないそうです)


するとどうでしょう。
ベストセラー本の一覧 - Wikipedia
がすぐ見つかりました。
素晴らしいな集合知
ありがとうインターネット。


それでは発表いたします!

ドン・キホーテ ミゲル・デ・セルバンテス 5億冊!

ドン・キホーテ 全6冊 (岩波文庫)
ごフっ!(吐血)


ごおくさちゅ(¥_¥)


はっ、すみません取り乱しました。


しかしヤバすぎる。
1冊1円で売っても5億円。
1冊10円で売ったら50億円。
1冊100円で売ったら500億円。


ドン・キホーテは少なくとも5億回は
風車に突っ込んでいたことになるのですね。


ちなみに、今まで地球上で生きてた人は
¡‚Ü‚Å’n‹ ã‚ɐ¶‚܂ꂽlŠÔ‚Ì‘”
による推計を見ると…

この200万年間に生まれた人間の総計は、5891億7865万9629人である! 大雑把に言って約6000億人。この中には、あなたや私はもちろん、ニュートンジュリアス・シーザーも世界で最初に文字を書いた人も洞窟でマンモスの肉を食べていた人も含まれる。

とのことなので、
全人類の約1.7%が読んでることになるのねドン・キホーテ


あれ?それだけ?
なんかマヒしちゃって多くない気がしてきた。
いやいや、すごいんだよ5億冊。

二都物語 チャールズ・ディケンズ 2億冊!

二都物語(新潮文庫)
二都物語が2億冊!
一都で1億冊!?
なわけないですね。


なんとなく「ディケンズといえばクリスマスキャロル」なのかと思ってたけど、
そんなことないのねー。

指輪物語

文庫 新版 指輪物語 全10巻セット (評論社文庫)
指輪物語第一部『旅の仲間』 J・R・R・トールキン 1億5千万冊
指輪物語第二部『二つの塔』 J・R・R・トールキン 1億5千万冊
指輪物語第三部『王の帰還』 J・R・R・トールキン  1億4千万冊
ホビットの冒険 J・R・R・トールキン  1億4千万冊
おいおいおいおい。
すげえなトールキン


合わせて5億8千冊っ!
100円だとしても580億円。
ごごごごごしゃくはちじうおくえん。


しかも、映画のロード・オブ・ザ・リングは、
シリーズ累計興行収入90億円らしいよ。


しかし、子どものために創作した物語をその後10年かけて完成させて、
子ども向けに、と思ったら大人にもバカ売れして
社会現象化。
って、作家の夢みたいな話だよねー。

アルケミスト - 夢を旅した少年 パウロ・コエーリョ 1億5千万冊

アルケミスト―夢を旅した少年 (角川文庫―角川文庫ソフィア)
次はコレ。


ごめんパウロ。よく知らない。
いつか誰かがおすすめしてくれたら読むね。
発表年は1988年と、意外に最近。
今もブラジルのリオ・デ・ジャネイロにご在住でいらっしゃるそうです。
印税、いいなー。


ちなみにACIDMANってバンドのアルケミストって曲は
この小説がモチーフなんだって。
へー(wikipedia調べ)

星の王子さま アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ 1億4千万冊

星の王子さま (新潮文庫)
おお、っぽい。っぽいっすね。
でも、とはいえ1億4千冊なのね。


飛行機乗りで文筆家。
空港の名前にもなってるんだよね。


ちなみに私、あんまり文体が好きじゃありません。
訳のせいなんだろうか。
同じ時期ならアン・モロー・リンドバーグの「海からの贈りもの」とかの方が好き。


星の王子ニューヨークへ行く」は好きだけどね。
エディ・マーフィーの。


ハリー・ポッターと賢者の石 J・K・ローリング  1億7百万冊

ハリー・ポッターと賢者の石 (1)
きたぜローリング。
一時期どこでも見かけたもんね。
シリーズ累計で言うと4億5千万冊だそうです。
指輪物語の三部作は「シリーズではなく一つの物語」だから、
最も売れたシリーズはこっちなんだってよ。


ハードカバー版は初版500部だったらしい。
生活苦しい中物語を書いてここまでの成功って、
ほんとすごいよなー。
私?シリーズの途中までしか読んでません。


ちなみに映画の興行収入シリーズ累計だと、
こっちは77億円。


まあほんとよくできてるよね。
キャラ立っております。

紅楼夢 曹雪芹 1億冊

紅楼夢 12冊セット (岩波文庫)
中国古典が来ましたねー。18世紀中頃。
三国志演義でも水滸伝でも西遊記でもなく紅楼夢ですよ。
これも読んだことない。

三国志演義の「武」、水滸伝の「侠」に対して紅楼夢は「情」の文学であるとされる。

だそうです。へー。

そして誰もいなくなった アガサ・クリスティ 1億冊

そして誰もいなくなった (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)
ミステリ最上位!
さすがのアガサ・クリスティ
なんというか、ミステリの看板を背負って立ってる感すごい。
多作だから全部で何冊売れてるかとかも気になるなー。


後の世への影響がとてつもなく大きい、
という意味ではかなり重要な一冊だよね。


不思議の国のアリス ルイス・キャロル 1億冊

不思議の国のアリス (角川文庫)
あ、なんかまた「子どもに聞かせようと思って作ったお話スタート」なのが来たね。
これも映画化されてますねー。
つか上位はみんな何かしら映像化されてるね。


確か小学生か中学生の時に読んだな。
でも、ほんとは韻とかバリバリですごい、という話なので、
できればいつか英語版で読めるくらいには英語がわかるようになりたいなー。


この「訳さないほうがおもしろい」みたいなものはけっこうあると思うんだよね。
人が訳したり、人工知能が訳したりするけど、
ニホンゴだけじゃ面白く読めないこともあるなー。


なんというか、どれも後の世の中を変えたような作品ばっかりだなー、と思う。
特に誰からもおすすめされてないけど、
そのうち読もうかな―、と思うよね。

「海馬」を前に一回読んだけど、もう一度読んだので、読書感想文。 #bilingualnews

海馬―脳は疲れない (新潮文庫)


人からこの本をおすすめされて、読もうと思ったタイミングで
バイリンガルニュースのこのツイート


を見たんですよ。
なんかもう超タイムリーだなーと思ったんです。


この回のバイリンガルニュースで話されていたのは、
「脳は疲れない」という話と、ドブネズミは笑うけどハツカネズミは笑わない、みたいな話。
あ、このツイートの石山さんというのはドイツの大学でネズミをくすぐる研究をしてる人ね。
ネズミはね、くすぐられると笑うんだっていう話。


超面白い。笑う生き物と笑わない生き物。


で、この本は
「脳ってどうなってんの?
 どんなことしてんの?」
みたいなことを好奇心旺盛に掘り下げていく本。

面白いなーと思うのが、
・脳は疲れないし、常に働き続けている
・脳の持ち主はその働き全てを認識しているわけではない
・寝てる間に情報を整理していて、そのせいで夢を見たりする
・脳は空白を埋めようと辻褄をあわせようとしちゃう
とか。


超高性能コンピュータでもできないようなことをしてるんですよ。
そもそも80年間動き続けるってだけでも超すごいと思う。
世の中にそんな長い期間動き続ける仕組みってある?
家電だって10年くらいだし、
パソコンなんて3年くらいで故障ですよあーた。


「複雑なものほど壊れやすい」っていうのがセオリーだと思うんだけど、
80年間動き続ける脳ってなんなんだろうね。


私は未来が超楽しみなんですけども、
宇宙とか深海とか脳とかAIとか、
残されたフロンティア的な話も大好きです。
最近だと「頭を良くする薬」みたいなニュースも気になる。

どんな本なの?

あ、で、この本は、脳科学者の池谷さんと、ほぼ日の糸井さんの対談をまとめた本です。
20代に一度読んでるんだよ絶対。
ももう一回読んでみたら
「あれー?こんな本だっけー?」
と思うことが何度もあった。


例えば
・ボールを狙った場所に投げられる人は頭が良い
・脳は足し算じゃなくて掛け算で成長する
・脳細胞は減るけど海馬は増やせる
・30歳を超えるとものごとのつながりを見つける能力が強くなる
なんていう話は、同じ本なのに自分が変わってるから
伝わってきたんだと思う。


逆に、昔読んだ時残っていたことって、
・やりはじめないと、やる気は出ない
・「これが、他人の悩みだったら…」が、悩みを解決するコツ
・センスは学べる
みたいな、ライフハックっぽいことなんだね。
アラサーとアラフォーの違いなんでしょうか。


あ、「ボールを狙ったところに投げる」って言われて、
武井壮さんを真っ先に思い出すあたりも変化してるかも。

こんな人に読んでほしい本ですよ

・脳に興味がある
・なにか上達したいことがあって、上達の近道を学びたい
・話があっちゃこっちゃ飛んでもついていける
・今よりも自分のことを知ることで良く生きることができるなじゃないかと思う
・前にこの本を読んだことがあるけど、内容はよく覚えていない
・最近、会社の朝礼で誰かがこの本をおすすめした


私は前に読んだ本って、あんまりもう一回読まないんですよ。
でも、人がおすすめしてた本は読むと決めているし、間が空いていたので読んでみた。
そしたら前回にはない発見があった。
いい本は読み返してもいい本だな。

またの名をグレイスを読んで。読書感想文。

またの名をグレイス 上 またの名をグレイス 下
ヘミングウェイが好きなんすよ。
なんか淡々と描写する感じ。
全てを説明しちゃうつもりのハリウッド映画じゃない感じ。


で、今回はヘミングウェイまったく関係なくて、マーガレット・アトウッドさんです。
前に
マーガレット・アトウッド「オリクスとクレイク」を読んで。読書感想文。バイオ系SFすごいわ。 - うさみ本棚
を読んで、そのヤバさが完全にヤバかったアトウッドさんです。

どんな本ですのん?

~あらすじ(ねたばれ)~
1843年カナダ、殺人罪でとっ捕まった16歳のかわいこちゃんの物語。
主犯と思しき男はさっさと死刑になったけど、
グレイス・マークスがほんとに殺したのかどうか結局わかんない。
死刑になりそうだったけど、終身刑になって、その後特赦されてアメリカに行く。


ウソつき?二重人格?悪魔憑き?


当時の作家の文章などを元に、
けっこうな部分が創作された物語。


物語の大部分は、主人公グレイスと、彼女にインタビューする医者のサイモンのやり取り。
事件から16年後のグレイスがサイモンに「あの日あったことはこうでこうで」というのを
そのまま記述したような文体。
淡々と淡々と、生い立ちから事件当日までが語られる。


時々サイモンをはじめとしたサブキャラの挿話も入る。
遠く離れたサイモン医師を心配する故郷のお母さんがかわいそう。
スイッチバック的な視点の入れ替えとか、


各章冒頭の「手紙や文章の引用」も物語をより重みのあるものにしてる。


カズオ・イシグロの小説でもこんな感じの、
「セリフは多いけど感情の描写を省くようなの」があった気がする。
なんというか、あえて見せない部分を増やしている感じ。
なので読後感はなかなか気持ち悪い。
結局謎は謎のままだしね。

こんな人に読んで欲しい本でした。

マーガレット・アトウッド好きでまだ読んでない
・長いミステリ的なものを読みたい
Netflixでやるらしくて原作が気になる
・『侍女の物語』をHuluで見るので関連本が気になる
・19世紀カナダフェチ
・電気ガス無し生活に憧れる
・複数パターンのダメ男を見たい
・複数パターンのダメ女を見たい


いやほんとオリクスとクレイクも書いた人がこれ書いてるってなんか
わかるーって気もするしすげーって気もするよ。