うさみ本棚

うさみの本棚です。おすすめされた本を読みますので、おすすめ教えてください!

「文章力の基本」と「新しい文章力の教室 苦手を得意に変えるナタリー式トレーニング 」という文章力本を立て続けに読んだ話。

新しい文章力の教室 苦手を得意に変えるナタリー式トレーニング できるビジネスシリーズ
文章力の基本


文章、書いてますか?
私は仕事に趣味にブログに、ちょいちょい書いています。
手書きはほとんどしないから書くというか打つなのかもしれないけど。


さておき、文章の話。


そもそも文章ってなによ?という人は
文章(ブンショウ)とは - コトバンク
あたりを見てみましょう。

文を連ねて、まとまった思想・感情を表現したもの。

みたいなことが書いてある。


んで、じゃあ文章力のある文章ってなによ、
というと、ナタリー(あの音楽とかのニュースサイトね)の唐木元さんが書いている、

良い文章とは完読される文章である

というのは、ナイス尺度だと思う。


すくなくとも、
ゴールが決まっている、
ということに価値がある。


唐木さんは、「完読される文章、完食されるラーメン」という章で、
ダメな文章は「食べきれないラーメン」とも言っている。
いい表現だと思う。
多すぎても少なすぎても濃すぎても薄すぎても単調すぎても複雑すぎてもダメだし、
日によって味が安定しないのもダメ。
衛生面に問題があったら論外だし、食べる側に対する思いやりが無いのもダメ。


自分的に美味しいのができても、
食べる側に受け入れられなかったらだめなんだよね。
うん。

どんな本だった?

「文章力の基本」の方は、文章を書く上で意識すべきTipsがまとまっている感じ。
・短く言い切る勇気を持つ
・文の前半と後半をかみ合わせる
・読み手に頭を使わせない
みたいなことが項目ごとに分けて書いてある。


「え?そんなのまとまってるの?早く言ってよ!」
という人はできるだけ早く読んでみよう。
一人で悩むよりずーっと速いから。


武器の上手な扱い方、
刀の手入れ、構え方、振り方、
みたいなことが書いてある本です。


「ナタリー流」の方もそういったTipsが書いてあるんだけど、
まず大前提として、どんな目的で刀を振るのか、
というところがまず大前提として書いてあるのと、
「新人もこうやって教えて行くと、一人前になる」
みたいなことが書いてあって、わかりやすいです。


武士道、のような大テーマが最初にあって、
その後武器の扱い、手入れ、構え方、振り方、
という話に進んでいくので、
「ああ、これは最後まで読まれる文章にするために、
 こうしているんだな。」っていうのがわかりやすい。


まあ、どっちの本にも共通してるのは、
読んだだけじゃうまくならないから、
書かなきゃいけないよ。
ってことですね。
当たり前だけど。


そして、人によっては、ただ
「最後まで読まれる文章」ではなくて、
「人に伝わる文章」だったり、
「人に行動させる文章」だったり、
「人から必要とされる文章」だったり、
「人を笑顔にする文章」を書きたいはずなのに、
本来の目的にそぐわない書き方をしてしまう場合があるよね。


私は、なんのために書いている文章なのか、
これからも気をつけたいと思います。
へっちゃらぷいぷいちちんのぷい。


あ、なんの意味もないこと書いちゃった。

こんな人におすすめしたい本でした

・文章書くの苦手、だけど書く必要がある
・文章書くのが好き、だけど自己流だから方向性があってるか知りたい
・最後まで読まれる文章が書きたい
・結果を出せる文章を書きたい
・メールを書いたのに内容が伝わらなかったことがある
・人が書いた文章をチェックすることがあるが
 何が正解なのかよくわからない

「24のキーワード」でまるわかり!最速で身につく世界史を読んで。読書感想文。

「24のキーワード」でまるわかり!  最速で身につく世界史

私、高校生の時に理系クラスを選んだんですが、
国語は好きだったけど、社会は嫌いだった。
理科は好きだったけど、算数は嫌いだった。


元々読書が大好きで、
大人になってから歴史モノの本とか読むとむっちゃくっちゃおもしろいんですよ。
時間と体力さえ許せばいくらでも読めるほどオモシロイ。
まあ実際読めませんよ?読めませんけども。


たぶん
「勉強=暗記をするもの」と思っていたのが
「昔話=ストーリー」だと感じられるようになったのが、
その変化の大きな理由なのかもしれない。


「オビ=ワン・ケノービの死」ではなく、
レイア姫がオビ=ワンに送ったR2-D2というドロイドが見せたホログラムで…」から始まるストーリー。


ナチスドイツとヒットラー」ではなく、
インディ・ジョーンズと失われた聖櫃」から遡るストーリー。


「魏・呉・蜀の三国」ではなく、
「むかしむかし劉備玄徳と言う名の一人の若者が」から始まるストーリー。


だよ。


ここ数年、地球誕生から生命誕生とか、
未来はどうなるみたいな本を好んで読んでいたんです私。


で、その後世界史。
生命の進化の途中で生まれたニンゲンちゃんの
リアルな歴史。
けっこうおもろい。
ホモサピおもろい。


特に面白く感じたのが
4大文明あたりから始まって、
馬に乗れるようになって、
宗教が生まれて、
巨大帝国が広い範囲を支配して、
産業革命だIT革命だ戦争だ、
とかそんな話。


馬。
コンテナ物語を読んだ時にも思ったけど
移動や輸送の発展って、
そのまま世界が変わるタイミングなんだよね。
馬。車。素敵。


砂漠の宗教と肥沃な土地の宗教の対比とか、
食べ物に困らない土地の人達を
食べ物に困った人達が馬に乗って東西南北から追い出す話も面白かった。
なんでこんなにおもしろいんだろうってくらい面白い。

どんな本なの?

この本はTBSのバラエティ番組企画のプロフェッショナルが書いた歴史の紹介。
ちゃちゃっとおいしいところをイイ感じに見せてくれる感じは、
さすがプロだなーと思う。


でも、多くの人数で2時間くらいの番組を作る人だからか、
後半ちょっとブレ感/ダレ感があるような気がしないでもない。


とはいえ、
近代現代ときて未来の話も出てくる歴史の本。
なので、世界史知りたいわ~、という人は読んどいて良い。
あと、「歴史は繰り返す」をしっかり繰り返し言うのがニクい。
繰り返すけど同じことにはならないんだよね。


途中ダレ感があるのは
もしかすると歴史そのものにトピックが多すぎるからなのかもしんない。
戦争前後とかね。
世界が近くなって登場人物が増えすぎたんですよ。
ひな壇に200人くらいいる番組とか、
正直覚えられませんからね。

こんな人に読んで欲しい本でした。

・最近好きなテレビ番組はEテレの「ねこねこ日本史」な人
・歴史、好きじゃない人
・歴史、好きじゃないし、そんなもん勉強する必要ないと思う人
・なんで中国ってあんなに支配者が変わったのか気になる人
・なんであんなにデカい戦争があったのか、今は無いのかわからない人
・なんで敬虔に宗教を信じてる人が戦争するのかわからない人
・これからどんな方向に世界が向かうのか知るヒントがほしい人

イカの不思議 -季節の旅人 スルメイカ-を読んで。

イカの不思議 季節の旅人・スルメイカ
イカ好き?
おれ?イカ?好きさ。
新宿とかにあるイカ天国っていう居酒屋あるじゃない?
あれ、だいぶ幸せ。
もちろん人にとっての天国は、イカにとっての地獄だと思うけど。


さて、そんな私のイカ好きがレベル「3」だとすると、
ここにイカ好きレベル「大天使」を差し上げたい方がいらっしゃいます。
この本の著者である、
函館市国際水産・海洋総合研究センターの桜井 泰憲教授です。


以前からいろんなとこに書いてますが、
私、何かを熱烈に愛している人が、
その愛している対象の話を聞くのが大好きです。
これはそんな気持ちが味わえる良書でございました。


先生の研究内容に関しては
桜井 泰憲 | 函館市国際水産・海洋総合研究センター
こちらを参照してください。

で?どんな本なの?

イカ好きが、
イカのことを研究しまくり、
その研究結果を一冊にまとめた本であります。


イカの視力がとてもいいことをはじめ
イカの身体に関することはもちろん、
イカをどのように研究しているかといったことや、
イカに至る進化の過程や、
イカが空を飛ぶ方法と飛距離(若いスルメイカが30mくらい飛ぶそうです)
スルメイカが1年で一生を終えることなどなど。


イカです。
イカづくし。
イカ辞典。


中でもおもしろかったのは、
上にも書いたイカの飛行方法の話と、
1年で死んでしまうこと。


飛ぶのは、
泳いで排水管から排水して水面に飛び出して、
エンペラと足(及び足と足の間の膜)を広げて
30mくらい飛ぶそうです。
ヤバすぎる。
見たくなるよね?



まあ、写真なんで実際何秒くらい対空するのかは
知らないけど、すごい。すごすぎる。


あとね、
1年で死んじゃうんだって。
スルメイカ


大昔は貝類と同じ先祖から進化したのに、
方や何年も何年も砂の中でじっとして過ごしている貝と、
方やすさまじいスピードで移動できるのに1年で死んでしまうイカ。
もうね、人生を考えずにはいられないじゃないですか。


ほんと言えばすごいスピードかつ長生きしたいとこだけど、
どうやら生き物ってそうはできてないんだよね。
ほら、なんとか言うサメがすーごい長く生きるけど、
超ゆっくりしか動けない話もあるし。


でもさ、そうはいいつつ、
何年か前にニュースになったダイオウイカは
どう見ても1年で死ぬ感じじゃなかったもんね。
それも進化なんだろうね。
生き物ってほんと不思議。

こんな人に読んで欲しい本でした。

・生物を学んでいるが、この本は読んでない人
・子供のころの好奇心を失ってしまった大人
・好奇心あふれるこども(漢字が読めるようになったらね)
・イカ好きな人
イカ天国好きな人
・スルメ好きな人
・肴は炙ったイカでいい人
・しみじみ飲めばしみじみと
・ふだん読まない本を読んでみたい

ということで、
2018年の私事のこととか仕事のこととか - うさみ日記
にも書いたんですが、今年最初に読んだのはこの本でした。
おすすめしてくれた人には、なんでおすすめしてくれたのかわかんないけど、
感謝しております。

今年もうさみに読ませたい本、
募集してます。
皆さんよろしくお願いします!

いま世界の哲学者が考えていることを読んで。読書感想文。

いま世界の哲学者が考えていること
私は哲学について全く詳しくない。
哲学者の名前もたいして知らないし、
若い頃文学青年で重い哲学書を開いて自問したこともない。
頭イイ人が人生とか存在とかについてずーっと考えてる学問なことは知ってる。
ほら、工学部電子工学科ですからね。


正直、物理学より理解したいという願望がない。
でもこの本に興味を持ったのは、
哲学者の本じゃなくて
考えていることの本だから。


なにかに対して熱烈な愛や執着を持ってる人というのは
漏れなくおもしろい。
と前から思っている。


プロレス観戦もおもしろそうだけど、
プロレスファンが練りに練った
(というか自然と練れちゃった)
プロレスの話を聞くのは楽しい。


同じように、何を見ても何かを考えたり
何を見ても何かを思い出している哲学者さんの話も
おもしろかんべー、と思って、
この本を読んでみた。


初手から哲学的思想を学ぶ気も哲学者の名前を覚える気もなく読むと、
この本は「未来本」の仲間になる。
IT、資本主義、バイオテクノロジー、格差、テロ、宗教などなど、
いろんなテーマについて
「◯◯センパイいるじゃないっすか?
 こんなこと言ってたんすよ」
と教えてくれるのだ。


もちろんこっちは◯◯センパイのことなんて知らんけども。

どんな本なの?

第一章は、ここんとこの哲学と哲学者の紹介です。
第二章以降はいろんなテーマを取り上げる。
上にも書いたけど、ITから宗教まで。


例えばさ、
「You、不老不死になったらどうすんの?」
「クローン人間て全部おんなじになんの?ヤバくね!?」
みたいな、ね。


「悟空とスーパーマンどっちが強ぇ?」
みたいな話をですよ、いい大人が、
しかもむっちゃくちゃ勉強している大人が考えるわけですよ。
そりゃ楽しいよね。


一神教は神が心のなかにいて、
 多神教は外にいる」
みたいな話とか。
居酒屋でエイヒレかじりながら話したいテーマだよね。


「え?ちょ待って?
 地球環境守るなら人間根絶やしにしたほうがよくね!?」
みたいなスゴイこと言い出すセンパイもいたりして。
そりゃあもうてんやわんやのしっちゃかめっちゃか。
ナレーションは広川太一郎さんみたいな状態に。


あ、でもほんとはそんなに軽くなくて、
しっかりずっしり重い文体の本なので、
おもんないっつって怒んないでね。


つまるところ、
哲学に詳しい人にはたぶん物足りない内容だし、
各項目それぞれのプロフェッショナルからすると
「まあそりゃそうだけど、そこ取り上げる?」
みたいな内容なのかもしれんけど、
「さわり」の部分を味わうにはいい本なんじゃないかと思います。

こんな人に読んで欲しい本でした

・哲学、学びたい
・世の中どんなことになってんのか知りたい
・不老不死になれるなら死んでもいい
天津飯みたいに腕が四本あったら便利かも、と思
・よその国の人から宗教のこと聞かれて「えっ…」ってなったことがある
・自分のクローン欲しい
・クローン兵団を作って宇宙を征服するつもりだ
池上彰さんの番組とか、けっこう好きだ
環境保護ってなんでするんだっけ?と思うことがある

<インターネット>の次に来るものを読んで。読書感想文。

〈インターネット〉の次に来るもの 未来を決める12の法則

実は、
・なんだか話題の本である
・将来予測の本である
・WIREDの創刊者が書いた
という話だったので、
期待を上げすぎてしまっていたのか、
なんかちょっとアレな読後感になった。


たぶん、未来というよりも今の話っぽかったからかな。


現時点でのまとめというか、
「今こんなのあるよね」という点に関しては
しっかりまとまっててイイ本だったと思うし、
それを元にして、キーワード毎に分類していった進め方もいいと思う。


自分の中で「未来が書いてある本」みたいなつもりで読み始めちゃったので、
「IT界隈って今こんな感じで、この先こんな感じ」
という内容のこの本がどうもなじめなかった。


これだったら、ミチオ・カクさんの
「2100年の科学ライフ」の方がよくね?
って思ってしまったのだった


だってあっちはナノテクとかバイオとか宇宙の話もあるし
エネルギーの話もあるし。
300人だかの科学者にインタビューしまくって
書き上げた本だもの。


そう思うと未来本の内容って
・内容の濃さ
・見通す未来の遠さ
みたいなものが尺度としてあるのかもな、
とも思った。
読みやすさでは今回のの勝ちだけどね。

こんな人に読んで欲しい本でした

・タイトルからしてどんな内容か気になる
・インターネット大好きだけどまだ読んでない
・今時のwebサービス屋さんをたくさん知りたい
・キーボードを打つのもめんどうだし、ヘイシリとか言うのもめんどくさい
・未来が知りたい

伊藤計劃さんのThe Indifference Engineを読んで。読書感想文。

The Indifference Engine (ハヤカワ文庫JA)

癌で亡くなったSF作家、伊藤計劃さんの小説です。
長編はもう本当に本当に作り込まれたものがあるので、
そっちはそっちでぜひ読んでほしいんですが、
これは短編集です。


天才画家のラフスケッチみたいな短編集。
どこかに矛盾があってもおかしくないくらいの、素材に近い状態。
大人気連載まんがが始まる前の短編読み切りを見てる気分。
ワンピースが始まる前のROMANCE DAWNみたいな。

どんな本なの?

007の裏側を描くストーリーを書いてみたり、
メタルギアソリッドが好きすぎてアナザーストーリーを作ってみたり、
近未来の戦後の元少年兵の苦しみを描いてみたり。


うん。
なんというか、完成品の長編を読んでいた時は
「よくこんなの書けるなー」と思っていました。
でも、いきなりその高みにいたわけではなく、
ちゃんと助走があったんだね。


Disney Pixarの映画を作る時のブレイントラストってミーティングのように、
「最初はつまらないものをどんどん磨き上げていく」過程がちゃんとあるんだなー、
と思う。


とはいえ、ラフスケッチの段階でもうすでに
「こんなの、よく書けるな…」と思わされるような文章です。
イデアもいいし、描き方/見せ方も大好き。
いきなりまんががはじまったりするのは驚いたけどね。


上に書いた少年兵の話なんて、
ほんとにこの先ありそうな話なんだよね。
がっつりネタばれしない程度に書くと、
「もしも、戦後に敵を敵として認識できなくなる技術があったら」
みたいなテーマ。


幼いころから根絶やしにするべし!と教えられた敵を
敵として認識できなくなったら平和は来るの?
みたいなテーマ。
おもしろおそろしい。


たぶん、サビを思いついてからAメロBメロを作るミュージシャンみたいな
人だったんだろうなあ、と思うんです。
イデアありきで膨らませて、いらない部分を削っていって。
ああ、ほんと、新刊が読みたいけど読めない作家ランキングのかなり上位にいます。
伊藤計劃さん。

こんな人におすすめしたい本でした

伊藤計劃ファンだけどこれは読んでない
・読んだけど内容が思い出せない
・いろんなSFのアイデアをちゃちゃっと見たい
メタルギアソリッドが大好き
・007シリーズが大好き

ランチのアッコちゃんを読んで。読書感想文。

ランチのアッコちゃん (双葉文庫)
前に読書感想文を書いた「心のチキンスープ」っていう、
アメリカのいろんなほっこりするイイ話を集めた本があるけども、
あれを和風だし味にしたような、
ほっこりするお話多数。


体が昆布だしをもとめる時があるんですよ。
そんな時は大きな鍋にぬるま湯を張ってだし用の昆布を入れて、
一晩なり一日なりそのままにしておきます。
翌日昆布を取り出してなにかの料理に使います。


今の季節なら鶏肉や根菜が入った鍋にしてもいいし、
豚肉と大根とごぼうを使ったカレーもいい。
魔改造的にYOUKIの顆粒チキンスープを入れて中華スープにしてもよい。
貝のみそ汁を作るベースにしてもおいしい。


どれも腹の底からあたたまるような味。
グルタミン酸イノシン酸コハク酸
うまみ成分が全身にしみわたるような味。


かなり話がそれましたが、
この本は昆布だしが全身にしみわたるみたいな本です。
っていう話がしたかったんです。


どんな本なの?

独身都会暮らしで出版社で派遣事務の仕事をしている主人公が、
最初は怖いと思っている部長との距離がだんだん縮まっていく。
そのきっかけになったのは「ランチ」。
主人公の作るお弁当と、一週間ローテーションの部長のランチが交換され、
見えなかった世界が広がっていく。


数km以内に、
自分が知らない世界があって、
自分とは違う価値観の人がいて、
ものの見え方が変わると世界が変わる。


ものの見え方が変わるのは、
いつもの自分のデスクではなく、
わざわざ行かないといけない場所。
ちょっと遠くても、ちょっと怖くても、
行ってみないとわからないことがある。


飲食店の開店にまきこまれる話や、
ビルの屋上にビアガーデンを作る話や、
昔の恩師とともに、高校生を追いかける話などなど。
一話一話が短いのでサクサクサクサクっと読める。


魅力的な主人公ではない。
身近な身近な主人公。
その主人公が変わっていく様を見られるから、
自分も変われる、と思える本。

こんな人に読んでほしいような本だったです

・仕事かったるい
・仕事つかれた
・なんかだいたい一通りわかってきてマンネリっている
・今日も明日も昨日と同じことの繰り返しだ夢も希望もない
・職場に好きな人がいる
・職場に嫌いな人がいる
・毎日の食事が楽しみだ
・毎日の食事が楽しみではない
・たまにはいつもと違う道を歩きたい