うさみ本棚

うさみの本棚です。おすすめされた本を読みますので、おすすめ教えてください!

聖の青春を読んで。読書感想文。

聖の青春 (角川文庫)

聖の青春 (角川文庫)

なにかの競技で強い人って、掛け値なしにおもしろい。
その人のバックグラウンドとか、
そこに至った経緯とかを聞いただけでも超おもしろい。
大感動。


さて、村山聖さんです。
むらやまさとしさんの話。

実績とすごさ

3歳でネフローゼという腎臓の難病になって入院して、
病室で将棋と出会って、詰将棋を知って、
ミステリー読んで少女マンガ読んで将棋指して将棋指して将棋指して麻雀やって酒飲んで将棋指して将棋指して将棋指して将棋の苦しさを知って将棋指して将棋指した村山聖さん。


三年経たずに奨励会からプロ棋士の仲間入りをして、
飛ぶ鳥を落とす勢いでA級棋士になって、
その後29歳で亡くなった村山聖さん。
羽生善治に勝ちまくった、村山聖さん。



月下の棋士でも3月のライオンでも
将棋マンガに出てくるあいつやあいつのモデルになった村山聖さん。

なにがすごいのか

人生がとにかく濃い。
要素は少ないのに濃い。
一つ一つに向かう姿勢が、行動が濃い。
人生限られてるから、というのが大前提だから、
一つ一つの行動が潔よいし、
後悔するときは文字通り死ぬほど後悔する。


日常も濃い。
洗練されてない部分と洗練されすぎてる部分のギャップがすごい。
単純に将棋が強いってだけでかっこいいのに。
髪の毛ボーボーだし風呂も入ってないけど、
そんなこと関係なく将棋が強い。
みんなから一目置かれる存在。


髪の毛や爪は、
命あるものが成長したんだから切りたくない。
風呂には入りたくない。
体力削られるのがいやだったってのもあるんじゃないかな。


駆け引きとか心理戦みたいなもんじゃなくて、
純粋な将棋の強さがなにより素晴らしい。
勝つって、すごいよね。


1998年に29歳の若さで亡くなった棋士村山聖(さとし)さんの生涯を、
当時「将棋世界」という雑誌の編集長だった大崎善生さんがまとめたノンフィクション小説。


好きな食べ物は定食屋の焼き魚定食、
嫌いな食べ物は病院の食事。
体が動く日は将棋か趣味に使う。
体が動かない日は何もしないが、
対局があれば這ってでも行く。

偉人本は栄養だよなー

がんばってなにかをつかんだ人を見て、
自分もがんばろう。
みたいなはなしではないです。この本。


「そうだったおれ明日死ぬかも!死ぬ!死ぬ前にやることやらなきゃ!」
という動機が生まれる本です。
おまえもおまえも遅かれ早かれ死ぬことになるので、
やることやったほうがいいぜ。って思える本だよ。


またこの本に出会えたのがいまの自分で良かった。
父親母親に感情移入できる今の自分でよかった。

この本に出会えたのはラッキーだった

友達がブログでおすすめしてた本を読んで、ああもう大感動。
大感動。大感動。
やはり人がおすすめしてる本を読むのっていいな。


ぜひこれ見た皆さんも「これおもろいよ!」という本があればおすすめください。
けっこう、まじめに読みます。