たまたま読んだ本が「4」と「5」だったんですよ。
そして両方とも「物事の本質」をテーマにしたような本だったので、楽しくなっちゃって一気に感想文。
料理の四面体
- 作者: 玉村豊男
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2010/02
- メディア: 文庫
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大抵の料理本は数十種類の料理のレシピを載せている。
多いものでも「365日の~」くらいのもので、頑張って1,000種類くらい。
それに対してこの本の内容をマスターすると、数万~数十万種類の料理を身に付けることになる。
なぜかというと、この本が料理の基本をかいたものだからです。
たとえば「ムニエル」って料理方法があります。
小麦粉をつけてフライパンにバターを溶かして焼く料理。
家庭科の時間に習った気がする。
このムニエルには、
魚の種類だけのムニエルがあるわけです。
鱈の鮃の鮭の鰈の鱸の…。
1,000種類の魚があれば1,000種類のムニエルが作れる。
さらに、調味料を合わせたソースをかけると、
そのバリエーションだけ種類が広がることになる。
調味料の種類を一つ変えれば1,000種類の料理が増えるし、
きのこや野菜をソースに加えたらその数だけ種類が増える。
例として魚の話にしたけど、
これを豚肉で作るとポークソテーになるし、他の肉でもおいしい。
その場合はバターじゃないほうがよさそうだけど。
もちろん魚に小麦粉を付けないでオーブンで焼いてもいいし、
ゆでてもいいし、卵とパン粉をつけてフライにしてもいいし、
生で食べられるものなら生でもいい。
どれだけの種類の掛け算があることでしょう。
この本はこんな内容が書いてある本です。
どんな本?
前半は「アルジェリア式羊肉シチュー」との出会いからその調理方法と再現記録から始まる。
その後は
◯◯という料理から△△を抜いても成り立つか?
◯◯という料理を日本の調味料でアレンジしたらどうなるか?
◯◯という全く加熱しない料理は、料理か?
というような禅問答みたいな料理のアレンジがひたすら続く。
刺し身はサラダか、
みたいな問いかけはとても楽しい。
そして、終盤になってやっと「四面体」の話が出てくる。
「料理の本質は火・水・空気・油という4要素で、
それぞれの適応量により全ての料理は区分できるし、
それぞれの適応量を変えることで新しい料理を開発できる」
とおっしゃる。
これはもちろん「加熱」という点の四面体なんだけど、
本当に本当に真理だと思う。
超理屈っぽいけど。
理屈っぽいのがだいじょうぶな人にはすばらしい本だと思う。
理屈がきらいな人には受け付けないと思う
(それでも四面体の手前くらいまでは楽しめると思う)
とかなんとか、理屈っぽいことがたくさん書いてあるんだけど、
言いたいことは
「料理をどんどんして上手になろうね」
ということなんだと思う。
【対訳】五輪の書
- 作者: 宮本武蔵,ウィリアム・スコット・ウィルソン,松本道弘
- 出版社/メーカー: 講談社インターナショナル
- 発売日: 2001/07/06
- メディア: 単行本
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宮本武蔵は60戦無敗の剣豪で、
晩年には詩画彫刻まで手がけた人ですね。
バガボンドの武蔵。
師匠らしい師匠もいなかったのに、
超強かった武蔵が、
なんで強かったか、をまとめた本です。
オリジナルは地水火風空の5巻からなる書物で、
地:ベーシック
水:俺流の話
火:実践編
風:競合調査の話
空:
みたいな感じでまとめてます
で、結局いろいろ書いてあるけど、
何度も何度も繰り返し書いているのは
「研究が必要である」「よく考えることである」ということ。
全てが書いてある本じゃなくて、全ての入り口になる本として書いたんだね。
普段と同じ足使い
普段とおなじ力の入れ具合い
長くも短くもない刀
急ぎすぎない動きと刀の振り
千日で鍛
万日で錬
You should practice thoroughly
徹底的に訓練せよ。