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うさみ本棚

うさみの本棚です。おすすめされた本を読みますので、おすすめ教えてください!

がっつりSF「戦闘妖精・雪風<改>」を読んで、人工知能のことを思う。

戦闘妖精・雪風(改) (ハヤカワ文庫JA)

がっつりSFが読みたいんです。
いろんな物語が好きだけど、SFはワクワクするので読む。
SFはミライの設計図。


Googleが「自動運転車プロジェクトにはまだまだ時間がかかる」
と判断したニュースがちょっと前にありましたね。
職人の動きをマネする工業用ロボットとか、
軍用ドローンの利用もずんずん増えていく。


そんな世の中で、
あえて1980年前後に書かれたSFを読むんですよ。
スターウォーズ公開が1977年なので、その3年後の小説。


ほら、前に読書感想文を書いた
戦略読書
という本にも未来を見据えるためにSFを読もう!と書いてあるんです。


さておき、
人工知能搭載戦闘機に乗った主人公と仲間たちというか軍隊が、
意思の疎通なんてまったくできない謎の敵と戦う話です。
でも、戦闘機と人間も意思の疎通がなんてできない。


この前受けたとある勉強会
(詳細は大規模リニューアルプロジェクトの舞台裏 UX & Service Sketch #21というのに参加してきたよ。 - うさみ日記を参照)では
「ビッグプロジェクトの成功には深く広いコミュニケーションが必要」みたいな軸があったのに、
一緒に戦う機械と人間がコミュニケーションできなかったら悲惨なことになるよね!?
ということを考えずにはいられないストーリー。

どんな本?

謎の敵と戦う人と、その愛機である人工知能を搭載してる戦闘機のお話。
この「謎の敵」が本当に謎で、だんだん解き明かされていって終盤なんとなくわかりますが、
ブッ飛んだ設定です。


1979年から1983年にかけて連載されたストーリーをまとめた本。
なのに、この人工知能のツボを抑えた感じはなんなんでしょう。
ポイントになってるのが、
人工知能が考えてることを人に対して言葉でアウトプットしてくれない」
というとこなんですよ。
あるいは、機械がウソをつく。


最初は人間の操作に従順に従っていた戦闘機。
これが徐々に成長していって、
「この人間乗せてるとやられるから、射出しちゃえ」
みたいな判断をロジカルにしちゃう。
で、射出した後は「もし人が乗ってたら衝撃で出血死するような動き」をして、敵をやっつける。
あれ?そもそも人間が乗る必要ないんじゃない?というように進展していく。


コミュニケーションですよ。
機械と人のコミュニケーションが正しく取れてれば死なずに済むのに!


この「人工知能の反逆」みたいな流れって古くはアシモフが書いた
アイ・ロボットなんすかね。1950年。
人間にとって害になる行動をしないはずの機械が人間に牙を剥く。
しかもこっちは「人間対機械」ではなく
「人間&機械VS謎の存在」。
わけわからんけど、わけわからんけど面白い。

こんな人に読んで欲しい本です

人工知能に興味ある
敵は海賊シリーズ好きだけど雪風は読んでない
・戦闘機かっけーと思う
・自分には理解できない何か、というのが居ると思う
・自分には理解できない何か、なんて居るわけないと思う。
・機械に仕事を奪われる未来ってくるのかなーと思う


もともと『敵は海賊』シリーズが大好きなんです。
人工知能系のニュースを聞くと
「おお、そろそろ空から巨大宇宙戦艦が降りてくる」とか思ってしまう。
こっちは「人工知能と人がコミュニケーションを取れてる」方のストーリー。
でも、犬が人を噛まないのといっしょで、噛もうと思えば噛めるんだよね。


今思うと『敵は海賊』も『戦闘妖精・雪風』も
超スゴイ人口知能が出てくる話なんだけど、
人間の登場人物がすごく幸せそうか、
というと、そんなことないのがアレなんですよねー。