永久機関は永久にできないし、未来は未来になっても予知できない。
じゃあテレポーテーションは?サイコキネシスは?タイムトラベルはどう?
みたいなことを、ガチな科学者がガチに検証してみた、というような本。
400ページオーバー。
SFに出て来るようなテーマに対して
「そのうちなんとかなる」「ずーっと先にもしかしたらどうにかなる」「ほぼむり」
に分けて解説してくれるんです。
んで、その中で物理学の歴史もなんとなく学べるような本。
どんな本でした?
これはね、眠くなる。
おもしろいけど眠くなるよ。
でもね、ためになる。
世界がどうできてるのかわかるし、
未来にどんな可能性があるのかわかる。
もっとライトな本もあるので、
同様のテーマで軽く読みたい人は別な本にした方がいい。
(ランドール・マンローのホワットイフ?とかね)
ただし、一通り読みたい人は読むとよい。
これはね、
映画監督が映画について語るような本じゃなくて、
美術監督が一点一点について語るような本です。
釘一本、ペンキをはがすサンドペーパー一枚にもこだわりがあるのよ。
大好きじゃないと、こんな本は書けない。
こんな人に読んで欲しい本でした
・物理学とか科学とか量子力学とか学び中の人
・ニュートン萌えとかアインシュタイン萌えとかシュレーディンガー萌えの人
・可能性を探したいものづくりベンチャーの人
・暇な人
・眠くなりたい人
ちなみに
ちなみに、同じ人が書いた
「2100年の科学ライフ」という本のレビューを2014年頃に書いたんだけど、
今ネット上には無いはずなので、ついでに載せておく。
未来は僕らの手の中~ってなもんですよ。
トップクラスの科学者300人にインタビューして、
コンピュータ、人工知能、医療、ナノテク、エネルギー、宇宙などなどのテーマで
2100年頃の未来を書いた一冊。
各テーマごとに今~2030年くらいの近未来、
~2070年くらいの世紀の半ば、
~2100年くらいの遠い未来を書いてます。
で、出てくるもの全部「すでに今、プロトタイプがある」というのがすごい。
興味深かったのが、
「人口爆発はしない。先進国になればなるほど出生率が下がるから」
という話や、
「なんでも複製装置みたいなものができる」
という話。
自動運転の車とか、
ウェアラブルコンピュータとかはもう身近な現実だもんなー。
あ、2100年にはコンタクトレンズに情報が映し出されるそうですよ。
すげい。
あと、
「どんなに技術が発展しても、
洞窟に居たときと人間自体は変わってないから、
実物に触れたいし、画面より紙が好き」
という『穴居人の原則』が随所に出てくるのがほんとっぽくてよい。
バーチャルな美術館がタダで見えたとしても、
人には現地に行って見ることに価値があるんだ、と。いう話。
アイドルやバンド大好きな人たちが何よりも現場を重視するのは、
これが理由のひとつだよなー
と思った。
あ、
読んだこと自体はここに書いてた
今年の読書テーマは「未来ってどうなんの?」だったなとかmixi全盛期のころとか、こんな時代もあったねととか、未来予想図はほらとか - うさみ日記