うさみ本棚

うさみの本棚です。おすすめされた本を読みますので、おすすめ教えてください!

アンドリュー・パーカーさんの「目の誕生」を読んで。読書感想文。

眼の誕生――カンブリア紀大進化の謎を解く

380ページくらいの本ですが、ざっくり要約すると、
「生き物が複雑な進化をしたのは、目ができたからで、目ができたのは、光があったから。」
という本です。以上!


で終わると短すぎるので、もう少し書きます。


ダーウィンがね、
あのダーウィンさんが、
その昔、言ってたらしいんです。


ほんっま不思議やわー、って。


なんである時期より前はほとんど化石でぇへんねやろ、
なんで「目ぇ」なんて複雑なもんができたんやろ、
なんでやろーなんでやろーなんでやなんでやろー言うて、
まあそのまま死なはったんやけども。


そのダーウィンの謎に対する答えが書いてあるのが
この本です。

どんな本ですか?

以下、ネタバレします。


地球は今から46億年前に生まれて、
40億年後くらいに海の中で最初の生命が生まれたらしいんですね。
単細胞生物が海の奥底の火山の火口近くで生まれた。
んで、今から10億だか15億年前くらいに多細胞生物が生まれた。と。


でも最初のころの多細胞生物は、
ミミズのご先祖さんくらいのやつだったんだって。
途中地球が超暑くなったり、
超寒くなって表面が氷に包まれたりもしつつ。


そこからちょっとして、
5億4300万年前くらいにブワーッと
いろんな形の生き物が生まれたんだって。
これが「カンブリア爆発」というやつ。


んで、なんでそうなったの?
というと、薄暗かった世界だったのが、
光の量がちょっと増したんだって。


そうすると、一番最初は「明るいか暗いか」くらいしかわからない、
ただのセンサーみたいなものを装備した生き物が生まれた。
そこからグイグイ複雑になって、
今と同じような「目」を持った生き物が生まれたんだって。


それが三葉虫
三葉虫の化石って世界中にあるんだって。
世界中に広まったんだね。


目がある生き物と目がない生き物が戦ったら、
目がある方が勝ちそうでしょ?
じゃあ目があるのと目があるのが戦ったら?
そりゃ硬いとかすばしっこいとかヤバイ武器があるとか、
特徴があるのが生き残る。


死ににくい特徴のあるものが生き残って子孫を残す。
子孫を上手に残せたものだけが主として生き残る。
そんなトライアンドエラーを繰り返して、
生き物はずんずん進化していったんだって。


そうすると、
「速い」とか「硬い」とか「毒がある」とか「空を飛ぶ」とか「むっちゃ頭いい」とか「むっちゃキバ長い」とか「群で行動して獲物を襲う」とか「とにかくでかい」とか「葉っぱにしか見えないから誰にも襲われない」とか「別に危険はないけど、メスにモテるためにド派手」とか「地中なら敵がいないからとにかくもぐる(そしたら目が見えなくなったり)」とか
とにかくいろんな方向に進化していくわけですね。


進化ってほんと誤解を招く言葉で、
進んで化けたんじゃなくて
「生き残っちゃった」んだよね。


生き残れるようになったんじゃなくて、
生き残っちゃったやつしか生き残らなかったんだと。
言葉遊びみたいになってるけども。


この本では、そんなストーリーを順番に説明するんじゃなくて、
生命の誕生や目の誕生に関するいろんなトピックスを説明して、
最後に結論を導き出すような本です。
いろんな情報が散りばめられてます。

こんな人に読んで欲しい本でした。

・生き物の進化に興味がある
・いきもののふしぎをべんきょおしたいです
・地球の歴史に興味がある
・化石のことを知りたい
・そもそも「最初の生命」に興味がある
カンブリア爆発について知りたい
・信心深いので、ご先祖様が誰なのか知りたい
・神様が7日間で世界を作ったんだからそんなわけない、と思う
・空飛ぶスパゲッティモンスターが世界を作ったんだからそんなわけない、と思う


ちょっとブ厚いし固い内容だけど、いい本でした。
私、おもしろい本に「目がない」ので、
オススメの本があったら教えてくださいね。
なんつってな。