うさみ本棚

うさみの本棚です。おすすめされた本を読みますので、おすすめ教えてください!

世界最高のホテル プラザでの10年間を読んで。読書感想文。

プラザ合意のプラザホテルで働いてた日本人がいるんですよ。
その人が書いた本。
ニューヨークの一等地にある国定歴史建造物にもなってるようなホテルです。


予想外のおもしろさの本でした。
著者のさんは94年から千人の従業員中たったひとりの日本人だったそうです。


テルマンの人が書いた本って言うと、
ホスピタリティがー、とか、裏側はこんなんでー、みたいな話の本かと思ってたんですが、
これが「日米文化の違い」みたいなものを強く感じる事のできる本だったんです。


・分業がすごく進んでる
・とにかくマニュアル
・昇進するつもりがない人はほんとに自分の仕事しかしない
・「リーダーシップ」とは、の違い
・「結果のアメリカ、経緯の日本」とか
・「お客様とゲスト」の違いみたいなこととか
・オーバーブッキングは普通に起こり得る
・繁忙期はがっつり高くなる
・日本のルールとはまったく違う
・合理的だけどその分なあなあの調整はしないしできない
・「誰が責任を持つか」がハッキリしてる
・「会社が社員を大事にする」というのの姿勢や意味が違う
って感じ

どんな本でした?

日本生まれ日本育ちの人が、
ホテル業界で働きだして、
世界一のホテルで驚きや感動とともに成長した。
そして、その後に一冊の本を日本人のために書き残した。
そんな本です。


上にも書いたけど、ホテル業界の話にはまったくとどまらず、
日米文化の違いをこれでもかこれでもかというほど見せつけてくれるんです。
文化というか、なにもかも違う。
同じような設備かもしれないけど、
ソフトウェア面がぜーんぜん違う。


思想の出発点みたいなものも違って
BSEの牛がでた!」ってなったら
「一頭でも可能性があるならダメ!」っていう日本人と
「確率低いならいんじゃね?」というアメリカ人。
この人たちが「輸入しない!」「輸入しろ!」みたいな話してるんだもん。
そりゃ先に進みませんわな。
ガニメデの優しい巨人と地球人くらい話が合わない。

こんな人に読んで欲しい本でした

アメリカのホテル業界で働いてみたい人
・これから増えるであろうアメリカ人顧客の気持ちを知りたい人
・日米の文化の違いみたいなものに興味がある人
・効率化、とか、マニュアル化、みたいなものに興味がある人
・プラザホテルに興味がある人
プラザ合意はどんな部屋を使った会談のあとにできたのか知りたい人

世界最高のホテル プラザでの10年間