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物語の法則: 強い物語とキャラを作れるハリウッド式創作術の読書感想文。

物語の法則 強い物語とキャラを作れるハリウッド式創作術

物語の法則 強い物語とキャラを作れるハリウッド式創作術

物語論という言葉自体じぇんじぇん知らなかった私ですが、
これは面白い。
ハリウッド式物語のフレームワークです。



自分じゃ難しいのは作らないけど、
プロの作る料理のレシピ本を見るのが好きです。
でっかい本屋さんに行くと
「この本1冊でお店が開けます」みたいな分厚い本があって
そこに載ってるレシピ。



「そんな時間のかけ方するの!!」とか、
「なんと贅沢な材料!!」とか、
「すごいふつう!!」とか
驚きがあるやつがいい。


そんなレシピ集と同じように、
物語のプロ達が築いてきたメソッドが詰め込まれた本。
こんなの書いたら他の脚本家に殺されるんじゃないの?
という濃さで物語の作り方を書いてあります。

どんな内容?

映画脚本をはじめとした物語を作る上でのレシピ。
フレームワークというか、型というか、定石というか、なんというか。
を、まとめた一冊。


映画の脚本を共作したりする二人の脚本家が、
過去の名著や名言を集めて
ズバッと「物語を作るってのはこういうことですよ!」とまとめている。
しかも使いやすくアレンジまで加えて。


読みながら、あのストーリーもあの映画もこれに沿ってる!
と驚くような内容。
みんなこれ読みながら話を作ってるの?
というくらいよくまとまってる。


これを使うかどうかは、
「巨人の肩に立ってるかどうか」みたいな違い。
位置エネルギーがある文章。
    

この型に当てはまらないストーリーを見たり読んだりした時の
違和感の理由もわかったような気がする。
それでうまく盛り上げるのって難しいことなんだね。



とはいえ、この定石を使わずにあえて挑む人がだんだん増えてる感じはあるのかなー。
他の定石を見出したり、定石にないむちゃくちゃな動きをしながらバランスとったり。

どんな人におすすめ?

・脚本家にこれからなろうと言う人
・物語作家にこれからなろうと言う人
・まんが原作者になりたい人
・純文学作家になりたくて、逆に物語論が気になる人
・純文学作家なんだけど、物語的要素を取り入れたい人
・ゲームとかのストーリー作りしたい人


元々、あるメルマガを読んでて、
この著者が前に書いたある本がおすすめされてたけど、
その本が見当たらず読んだ本。
にしては当たりだったなー。


あ、巻末にサイコとかの原作大塚英志のコメントもあるのだけど、
そこのリアルな感じもすごいです。
これが本当に使える本物のメソッドなんだなー。
と感じます。