うさみ本棚

うさみの本棚です。おすすめされた本を読みますので、おすすめ教えてください!

重松清さんの「ステップ」を読んで。読書感想文。

ステップ (中公文庫)

泣ける系の本って、
終盤でドーン!と泣かせてくるのが多いじゃないですか。
そんな中、この本は序盤15ページくらいから、
終わる5ページ前くらいまでずーっとスキを見ては泣かせてきます。


「それはアレルギー等による涙腺の異常では?」
という方もいらっしゃるかと思いますが、
どうかこれ読んでから言ってください。


父親としての成長はもちろん、
両家の両親とのつながり、
義両親の老い
一人娘の成長と親離れといった、
いろんなテーマが寄り集まって一冊の「家族の物語」になってる。


登場人物みんなの中に生き続ける故人への思いが、
なにも言わないはずなのに写真から聞こえてくる声が…。


泣ける。

どんな本ですか?

一人娘が一歳半の時に、
妻が亡くなった男性のお話。


その後実家に預けるでもなく、
一人娘の保育園の送り迎えをする頃から、
小学校を卒業するくらいまでのお話。


奥さんのご両親すなわち義理の父母がまたすげーいい人達で。
実際に同じシチュエーションの人はこんなに平和な日々を送ってるのかしらー
そうでもないよなー、と思ったり、
同じような境遇の友達のことを思い出したり、と、
いろんな感情が生まれる読書でしたよ。

こんな人に読んで欲しい本でした。

・全力感情移入して泣きたい
・誰かの親である
・誰かの子である
・誰か親しい人が若くして亡くなった
老いって逃げられない問題だよなー、とか思う
・泣ける映画を作りたくて原作を探している
・離れてる家族と会う回数が減ってきている
・家族はいないけど、家族ってどんな気持ちか知りたい


友達から勧めてもらった本。
ありがたく読ませていただきました。
おもしろかった!