「マーケティングの基本」とか「ノヤン先生のマーケティング学」という本があるんですよ。
これからマーケティングに携わるお仕事をするとしたら最初に読んでほしいような本。
で、そのあと庭山先生はマーケティングオートメーションの本と、ABM(アカウントベースドマーケティング:対会社の視点で個人個人へのマーケティングをする)の本を出されました。
読みやすい基礎の本の後に、一部の技術や概念にフォーカスした本を出されたんですね。
で、今回のこの「儲けの科学」は、
BtoBマーケティング全般です。
しかも個々のトピックがなかなかに濃く奥深い。
**どんな本ですか?
・日本のBtoBマーケティングの今を俯瞰
・技術革新に乗り遅れている日本企業
・営業へのリスペクトとフロントライン再構築
・B2B企業が投資すべきマーケティングナレッジ
・マーケティング・オーケストレーション
というような章立てです
全部入り感伝わるかしら
マーケティング・オーケストレーションの章では
マーケティング力の底上げ、
CMOとCROに求められる要件と役割
マーケター育成と全体のオーケストレーション
といった、今後目指すべき道がまとめてあります。
いままでの本ではあまり触れてなかったPRM(パートナーリレーションシップマネージメント)についても語られてます。
料理本で言うなら、
「基本のキ」的な本の後に、
「揚げ物」「おもてなし料理」の本が出て、
今度は「家庭料理の全てと、世界に追いつく栄養ある食事」の本が出たような感じ。
いや、実際世界のよその国の栄養環境がどうなのかはしらんけど。
印象的なフレーズがたくさん
「日本企業の弱点はマーケティングだけなのです」
「日本のB2Bマーケティングのナレッジレベルは日本人が上げるしかない」
「モノ売りからコト売り、課題を解決した経験とスキルを持っています。この課題を一緒に解決しませんか?」
「今の社会人スキルで最も投資回収率が高いのはB2Bマーケティングです」
知識を与えてくれるだけでなくモチベートしてくれるあたり、さすがの実践者
シンフォニーマーケティングさんは1990年創業らしいですよ
そろそろ35周年
すごくない?
Windows95より前だよ
これを読むとマーケティングにおける課題がなんなのかが見えて、実践すべきことが見えてくる。というような本です。
あーでも
「儲けの科学」ってタイトルは出版社の売れるためのなにかなのかなー。
もっとふさわしいタイトルがあるように思います。
**こんな人に読んでほしい本でした
・マーケターさん
・B2Bマーケティングに関わる人(事業会社、コンサル会社など問わず、営業さんもISさんもどんな職種の人も)
・これから社会に出る学生さん
・海外の競合とバチバチに戦う人