うさみ本棚

うさみの本棚です。おすすめされた本を読みますので、おすすめ教えてください!

野中郁次郎さんの「本田宗一郎: 夢を追い続けた知的バーバリアン」を読んで、読書感想文

日本の企業家 7 本田宗一郎 夢を追い続けた知的バーバリアン (PHP経営叢書)


前に同じ著者のアメリ海兵隊はなんであんなに強いの?みたいな本を読んで、なんて素晴らしい書き手なんだろう、と思った私です

一つのことへのフォーカス仕方が素晴らしいのと、多角的かつ熱くかつ冷静に語りに語る

 

で、ある人がたまたまこの本を最近おすすめしてて、読んでみた
これもむちゃくちゃおもしろかった


**どんな本です?
三章あって、
一章が本田宗一郎という人の生涯のストーリー、生まれてから死ぬまで


いたずらっ子時代から修理工場の丁稚になって、地元に戻って会社を始めて、組織が大きくなっていく過程を描きつつ、魅力的な人柄や周りにいかに慕われていたかとか、技術に関するレベルの高さを記述する
技術力の凄さ、五感の鋭さ、機械に触れることがいかに好きだったか、どれだけ人から好かれてあるいは恐れられていたか


周囲の人との関わり方や比較なんかもふんだんに
全社員に記念イベントのアイデア募集して優秀者に賞金出して京都で豪遊しまくって、とか
最高です


二章ではその素晴らしい人柄や技術力を様々な角度から分析しまくる
「何が優れていて何がダメな人だったのか」
「周りの人とどんな関わり合いをして、どう相互補完していたのか」
とか
とにかく深掘りしまくるんだけど、アカデミックなのに大変おもしろいのがすごい


すぐれた人の資質として以下の6つをあげてて、本田宗一郎は多かれ少なかれ全てを兼ね備えてるらしく、
さらに、経営面を担っていた藤沢 武夫さんが不足する部分を補っていた、と


ちなみに6つの資質というのは
1.「善い」目的をつくる能力
2.ありのままの現実を直観する能力
3.場をタイムリーにつくる能力
4.直観の本質を物語る能力
5.物語りを実現する政治力
6.実践知を組織する能力


三章では生前の本田宗一郎と仕事をしていた色々な人にインタビューして、客観的かつ多角的にその実像を浮かび上がらせる


そのあとおまけとして生前の本田宗一郎の生前のが全国の主任レベルの人を集めて講和した時の録音の書き起こし
なんというか、本人が話してるみたいな熱くて強い文章


決して砕けた文体じゃないのに、どんどん続きが読みたくなるあたりさすがだなーと思う
あ、SECIモデルの話も少し出てくるよ^_^


**こんな人におすすめしたい本でした
・ホンダファン
・組織やリーダーシップについて考える人
・仕事つまんねー、と思ってる人
本田宗一郎ファン
スーパーカブファン
・F-1ファン
野中郁次郎ファン


おまけ
野中郁次郎さんのホンダについてのインタビュー記事があったので、興味ある人はこちらもどうぞー
https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00082/111800004/