うさみ本棚

うさみの本棚です。おすすめされた本を読みますので、おすすめ教えてください!

中藤怜さんの安いニッポン 「価格が示す停滞」を読んで。読書感想文。

ああ、もう、あかん。
どないしよ。


物が安いから給料安いとか、
給料安くて物価も安いとか、
どうしたらいいのよ、と思うよね。
海外はどっちも上がっている、と。
日本は生産性もひっくい、と。


物も安いけど給料安いから優秀な人材は入ってこないし出ていくし、
真面目に働いても給料上がらんとか、
安いから安くなって安いまま、みたいな。


色々な要因が絡み合って、
暗雲たちこめる世の中ですよ、と。
そこへきてコロナでインバウンド需要が大打撃。
いやこれほんとどうなるんだろね。


**どんな本ですか?
100均もディズニーランドも日本が世界一安くなってるぜー給料も増えないしヤバいぜー、という本。
日経新聞の記事から生まれた本。


ヤバいよね。
ヤバいのよ。


日本企業にインド工科大学の生徒がいかにはいってこないか、の話とか、
はーそうですかー、ですよ。


**どんな人に読んで欲しい本でしたか?
・世界規模で俯瞰してみたい人
・今10代20代でこれからどう生きるか考えてる人
・日本語以外の言語で仕事をするなら何語がいいか悩む人
・100均の店長
・ディズニーランドのパフォーマーさん
・給料を全然上げない会社の社長
・給料が全然上がらない会社の社員

「知的機動力の本質 アメリカ海兵隊の組織論的研究」を読んで。読書感想文。

知的機動力の本質 - アメリカ海兵隊の組織論的研究

 

いい読書でした。
著者の野中郁次郎さんは
就職→結婚→UCバークレーに留学してMBA取得(この頃奥さんが働いて支える)→いろんな企業の経営など→日本軍研究・米軍研究→本書く→本書く
みたいなすごい人。


郁次郎ね、Wikipedia見たら戦争中に疎開先で戦闘機の機銃掃射受けて死にかけたんですって。
そこから生きに生きてアメリカ最強の海兵隊の秘密を日本にバラしまくって復讐を果たしたのかもしんないな、と思います。


んで、この人の面白いところが、システム開発の「scrum」の概念とか論文に書いて世界中に広めた人だったり、
いろんな企業の経営に関わったり、日本の経済に大きく貢献したりしてる人のはずなのに、
この本では本当に米軍海兵隊の話しかしなかったこと。


ふと「これって企業にも言えることだけどー」みたいな司馬遼太郎的な脇道なく、
ひたすら海兵隊の話。
ちょっとそれても海兵隊に負けた旧日本軍の話とかくらい。


ブレなさがハンパない。
Wikipedia見るまでガチのミリオタかと思ってた。
かっけーっす。郁次郎さんかっこいいです。


**どんな本でした?
「米軍海兵隊はなぜいつも強いのか」
という点のみにフォーカスしたような本。


精神性、訓練特のブートキャンプの重要性、仲間とのコミュニケーションとチームビルディング、組織をリニューアルし続けること、新たなツールに合わせて進化すること。


太平洋戦争からベトナム経由で中東まで。
海からの上陸作戦から垂直降下作戦まで。
消耗戦と機動戦の違いなどなど。


そうそう、機動戦と消耗戦の対比は、ちょっと前に読んだ項羽と劉邦にも通じるような話で面白かった。
消耗戦はまじめな彼我の引き算。
機動戦は主要なポイントを叩いて相手を戦えなくするための戦い。
旧ドイツの電撃戦とかも機動戦よね。


補給線が途絶えたらどんな軍隊も戦えないし、
王様の一族が途絶えたら盛り上げようにも盛り上がらない。


**どんな人におすすめしたい本でしたか?
海兵隊が好き
・組織運営に悩みがある
・組織を変えていく必要性を感じる
・どんなコミュニケーションをすると「背中を任せられる」ようになるのか知りたい
・宇宙飛行士になりたい

司馬遼太郎の項羽と劉邦を読んで。読書感想文。

私、この6月に転職したんです。
で、なんと転職先の会社にはいろいろなジャンルの本が並んだ本棚があって、
しかも社内掲示板的なサイトにおすすめの図書紹介のコーナーがあるんです。


図書館大好き人間の私としてはもう、
小躍りするほど嬉しい。


項羽と劉邦
MC項羽とDJ劉邦
武神項羽とおっさん劉邦
まんが「キングダム」の後にできあがったはずのキングダムこと秦のその後から話は始まる。
悪政を正そうとする若者とおじさんが主役のストーリー。


紀元前200年くらいとか。
日本はまだ弥生式土器にドキドキしてるくらいの頃、
もう何万人規模の戦争してる。


項羽、超強い。
引くほど強い。
自分が戦えば必ず勝つ。
でも部下のウケはあんまりよくない。


劉邦、強くない。
負け続ける。
でも人はどんどんついてくるし、恩賞もガンガン与える。
部下をあんまり腹ペコにしない。


自分が前に出るMC項羽
自分は前に出ないどころか負け続けて逃げて逃げて逃げるDJ劉邦
スタッフを大事にしない項羽
スタッフどころか怪しいお客さんやその辺の人まで大事にしちゃうDJ劉邦


で、その後皇帝になるのが劉邦なのよね。


とかいう歴史上の出来事をもとに司馬遼太郎先生が雑誌かなんかの連載で書いた小説なんだけど、
まー
おもろい。
あ、もちろん脇道にそれまくりますけども。


タイトルからして「項羽と劉邦」じゃないすか。
いい感じの対比、特徴のある脇役たち。
脇役たちとか、主役の昔話とか
「いやそっちの話じゃなくてメインの話はどうなったの!?」的な回想シーンも多数。 


どっからどこまで史料をもとに書いててどっからどこまで妄想か気になるー!
あなうめはほんとに穴に埋めてますのん?


あと、三体を完結まで読んでからこれに手を出しちゃったので、
紀元前から歴史がなくなるくらいの未来まで中国人っていうか人類こんな感じかーすげーなー、
と勝手に思ってしまっている


**どんな本ですのん
時は紀元前200年くらい
場所は今の中国らへん。
秦の始皇帝がヤバい悪政をしいていて、
あいつむかつくからぶっ飛ばそうぜーという勢力がたくさんあるあたりから物語はスタート。


自分の力でのしあがろうとする項羽と、
本人はポンコツだけど周りの力を借りるのがとてもうまい劉邦
そんな「項羽と劉邦」というふたりの男の対比を全力で描ききった歴史超大作ー。


この頃から戦争は補給線が命なんだなー、とか、
戦いだけ強くても戦争には勝てないんだなー、とか、
凡事徹底ってだいじよねー。
みたいなことを思うので、単純なストーリーだけでなくて読むとためになる一冊。


**こんな人に読んで欲しい一冊でした
・なんか部下がついてこないなー、という管理職さんや役員さん
マズローの五段階欲求の実例が知りたい人
・三体読んで中国に興味が湧いた人
歴史小説読みたい人
・英雄譚読みたい人

「DMM.comを支えるデータ駆動戦略」を読んで。読書感想文。

DMM.comを支えるデータ駆動戦略

夏は読書の季節よねー。
ということで、自分の中でドリブン本ブームが来ております。
とか言いつつ2冊しか読んでないけど。


ええと、DMM.comでございます。
そりゃもういろんな事業をやってる会社の裏側のお話。
というか、いろんな事業の裏側の思想や、いろんな事業の裏側のシステムを作るエンジニアリング手法やチームの話。


表紙にもう「40以上の事業をグロースさせたノウハウとは」とか書いてあって、
あおるねー、と思うよね。


んで、この本のとてもよいところが、親切なこと。
まず最初に本の構成が書いてあって、
「とりあえず、全体的なトピックだけ抑えたい方向け」
「事業に責任を持ち、データを活用しながらグロースさせたいプロダクトマネージャー向け」
「変化に対応した開発組織をつくりたいエンジニアリングマネージャー向け」
「データに基づく意思決定を組織文化に根付かせたい向け」
と、読む人によってこの章とこの章がおすすめよ、的なことが書いてあること。


一通り流し読みしてもよし、
必要そうな章をじっくり読んで実践するもよし。
という構成。
たしかにそれぞれの章での書き分けがしっかりしてて、
なんというか構造的にものすごくよくできた本。
無駄な繰り返しがなくて、重要なことが重要としっかり書いてある。


「世界はシステムで動く」や「禅とオートバイ修理技術」という、
なんだか迷路に紛れ込んだように感じる本があるのだけど、
あれはあれで好きだけどこっちはもうほんとその対極かというようにわかりやすい。
難しすぎる計算式も出てこない。
各章終わりのまとめや参考書籍/webも適切。


あ、んで、
実際の内容としてはとても科学的なアプローチが続く印象。
「事業を数値モデルとして理解する」とか
「事業構造をKPIで表現し、予測可能性を作る」とか。
わかっとるわ!と思いつつ、いろいろな理由でできないことが多いけど、


そうだよなー、それやるべきだよなー。と思ったり、
事業をもしも立ち上げるなら最初からこの辺意識したいよなー、と思ったりするよね。


と、なんだかサイエンスみたいな本?というと、それ以外の部分もカバーしていて、
というか、まずそっちから始まる部分も多い。
例えばPart1の最初に出てくる言葉


事業やプロダクトをつくるために一番退治なものは「情熱」です。
~中略~
Part1で述べることは、その情熱を科学で支えることです。

 

 

ほら。

イイ。

 


あと、チーム作りの話も良くて、
チーム作りの最初は結果よりも関係の質を良くしないとねー、という話が書いてある。
当たり前の話な気もするけど、なんか「あなたたちはチームです!目標はこれです!」
じゃなくて、いいチームを作るのをちゃんと重要視してる。
っていうか、それがなければ成功はないです!と言ってくれてるのが良い。


どんな本ですか?


・事業を科学的アプローチで捉え、定義する
・強固な組織体制がデータ駆動な戦略基盤を支える
・データを駆動させ、組織文化を作っていく
という3パート構成でそれぞれの中にいくつかのChapterがある構成。


データ駆動の全体構造、
どうやって数値モデルにするか、どうやって自動化するか
仮説検証を高速で回す話
「組織が学習することが必要」という話
知識の一部分をアップデートしていく話
データの集約とみんなが使えるようにする話
実際にやるとしたらこんな感じ、みたいな話
が書いてあります。


どんな人に読んでほしい本でした?


・今まさに事業づくりに携わってる人
・これから事業づくりに携わる人
・事業づくり?知らんわ!でも「科学的アプローチ」って気になるーという人
・マーク・ジェフリーの「データ・ドリブン・マーケティング」読んだけど、なんだか理解が追い付かん、という人
・「シリコンバレー式 自分を変える最強の食事」を読んで、このアプローチてダイエット以外にも使えるんちゃう?と思った人

マーク・ジェフリーさんの「データ・ドリブン・マーケティング」を読んで。

データ・ドリブン・マーケティング―――最低限知っておくべき15の指標

もうね。
表紙めくったとこでだいたいこの本の価値の3分の1くらいあることが書いてあるんですよ。



1.ブランド認知率
2.試乗(お試し)
3.解約(離反)率
4.顧客満足度(CSAT:Customer Satisfaction)
5.オファー応諾率
6.利益
7.正味現在価値(NPV:Net Present Value
8.内部収益率(IRR:Internal Rate Return)
9.投資回収機関
10.顧客生涯価値(CLTV:Customer Lifetime Value
11.クリック単価(CPC:Cost per Click)
12.トランザクションコンバージョン率(TCR:Transaction Conversion Rate)
13.広告費用対効果(ROAS:Return on Ad Dollars Spent)
14.直帰率
15.口コミ増幅係数(WOM:Word of Mouth、ソーシャルメディアリーチ)


いやはや、息切れするほど書いたわ。


どんな本ですか?


んで、この一つずつを事例を入れつつまとめた本です。
事例はBtoCが多いけど、BtoBのもあるよ。
あと、サントリーとか日本企業の事例もあるのが理解が進んでありがたい。


STP(Segmentation, Tageting, Positioning)がマーケティングの基本のキだと思うんです。
庭山一郎さん信者の私としては。
んで、この本の定義ではそのあとにデータドリブン・マーケティング→信頼関係の構築→成果のトラッキング
と進んでいく。


各指標を改善していくうえで課題になりがちなことや、
その解決策なんかも具体的に書いてあるのが良い。
「データ不足とパートナーとのデータ共有」の話とか。


指標それぞれについては、
超シンプルなものもあれば複雑なものもある。
わからないものは分かる人に聞くか、必要なければ無視!
(必要な人はちゃんと勉強してね、の、意)


ちなみに、私が前に日記に書いた
サブスクリプションビジネスの予実管理と指標を学びにフィードフォースさんちの「第9回 火星の学校」に行ってきた話。 - うさみ日記
とも連携するような話ですわね。
これ。
かぶる部分もかぶらない部分もあり。


あ、最後の方で「大企業と中小企業のマーケティング予算のモデル」みたいなものも書いてあるのがフーンって感じでしたわ。私。


こんな人に読んでほしい本でした

 

・これからまさにデータ駆動な事業をやったるで!という経営者
・これからまさにデータ駆動な事業をやるで!といわれた人
・これからまさにデータ駆動な事業をやるんやで!といわれたデータサイエンティスト
・データ駆動な事業をやるで!と言われてないけど、なんかこの辺抑えといたほうがいいのかなー、と思ってる人


関係ないけど、今外めっちゃゲリラ豪雨雷雨。
はてさて、いつやむことやら。
天気予報が進化しても、雨が降る、やむ、は完璧には予測できませんわなー。
あ、事業の話じゃないよ、天気の話、天気の話。

山口周さんの「知的戦闘力を高める独学の技法」を読んで、読書感想文。

知的戦闘力を高める 独学の技法


独学て、今後一生していくんだろなー、と思うじゃないすか。
趣味にしても仕事にしても。
んで、続けるのであればちょっとでも効率よくやりたいじゃないすか。
となると、その道のプロに話を聞くか、本を読む。と。


ということで読んでみました。
「独学をシステムとして捉える」という本。
システム化ってなによ?というと
1.戦略
2.インプット
3.抽象化・構造化
4.ストック
をすることだそうです。


テーマを決めて、インプットして、消化して、引き出しに入れておく、みたいな話。


そもそも、「1ジャンルの本だけ読む」のは間違いだよっていうのがイイ。
ここが「戦略」という話。「設計」と言い換えてもいいのかもしれん。
知識の城を構築するための設計図をまず描く。


んで、戦略に沿って素材をそろえていくみたいにインプットする。
インプットは仕事用、教養用なんでもありの娯楽用。と分けて、
読み方も変える。
清濁混交。一流も古典もジャンクフードもとりいれる。


そしてインプットを砕いて組み立てて、取り出せるように引き出しに入れておく。
実践すべきことを実践していくと、仕事の脳みそも教養の脳みそも育つよ。と。
そんなうまくいくんかいなー、と思いつつ、
この本を手に取ったこと自体がもううっすらした戦略に基づいてるんだなーと自分で思う。


これって読書に限った話ではなく、いろんな種類のインプットをバランスよくとろうね、
という話なんだな。
この前の出口治明さん「知的生産術」では、「人、本、旅」で成長するって書いてたけど、本はインプットの1要素だし、本は人の書いたもんだしね。

 

サッカー大好きだけどサッカーの練習だけするんじゃなくて、
そもそも体の動かし方を学んだり陸上や水泳にも挑戦したりする、みたいな、
最近のアスリートみたいな話だなー、とも思う。
10歳7歳の二児というか二サッカー少年の父としては、栄養も運動も考える日々です。


**どんな本ですか?
いろんなところで見かける山口周さんはいろんなところで登壇したり本を出したりしている人で、
「世の中みんな賢くならんかなー」と思ってるっぽい人だと思っていて。
そんな人がまとめた「賢くなれる方法の本」がこちら。


「俺はこんな感じの独学がよいと思ってるぜ」的な
(いやご本人きっとそんな雑なしゃべり方しないんだろうけど)。


本の読み方、アンダーラインの引き方、ストックの残し方、と
一通りの「しまい方」が書いてある感じです。
その通り模倣するもよし、自分流に混ぜ込んで使うもよし。


ちなみに私は図書館ヘビーユーザーかつ、
どうしてもの本は電子書籍で持って、できるだけ本を家に置かない派である私は、
本にほぼアンダーラインを引きません。怒られちゃうし。
その代わりスマホの写真フォルダは気になったページの写真でいっぱいだったりする。


**どんな人に読んでほしい本ですか?
・これから社会に出る人
・これから何かの道を究めようとする人
・今まさに何かの山を登り始めて、力不足感がある人
・実際なにかの課題を持ってて、それの攻略方法を考えたい人
 (「とりあえず着手!」はやめとこうぜ)


ちなみに、この本読んでて一番グッと来たフレーズは
「『本のプレイリスト』を作るつもりで」
です。

出口治明さんの知的生産術を読んで。読書感想文。

読んで、というか、読み終えて「感想送ってね」的なことが書いてあったので送ったら、
「1月から入院していて云々」という自動返信のメールが来ました。
ニュースにもなってたようなことなんですね。知らなんだお恥ずかしい。
とにかくご無事に退院されますように。


さておき、むっちゃいい本でした。
無駄がなく、わかりやすく、意識を変えてくれる。


いいなーと思ったのが冒頭に出てくる知的生産の定義で、
「自分の頭で考えて、成長すること」ですって。
生産性を上げるには質を高めるか短い時間でできるようになるか、というどちらかで、これができたら成長でしょう、と。


そのためには人と会って本を読んで現場に行け、と。
インプットしたらアウトプットしろ、と。
会議は減らせ、と。
検証可能なデータをつかえ、と。
超真っ当だー。


どんな本ですか?


日本生命を58歳で退職して60歳でライフネット生命を立ち上げて70歳で立命館アジア太平洋大学の学長になった事業家でベストセラー作家が、
自分の考える知的に生産性を、上げる方法を教えてくれる本。


こういう本、
社会人になりたての人にこそ読んでほしい。
すぐに使える場合もあろうし、
いつか役立つ日もあるはず。


こんな人に読んでほしい本でした。

・めんどくさがり
・生産性あげたい
・生産性ってやつがなんだかよくわからないら
・仕事で結果出せてるのかよくわからない