うさみ本棚

うさみの本棚です。おすすめされた本を読みますので、おすすめ教えてください!

2026-01-01から1年間の記事一覧

アレックス・バナヤンさんの「サードドア」を読んで。読書感想文。

「ビル・ゲイツに会えるか」という実験を通した主人公の変化についての本です。 タイトルの「サードドア」、いい言葉なんですよ いろいろな人に会うことをクラブに例えて、正面から入るファーストドア、VIP用の裏口から入るセカンドドアがある どちらからも…

三島由紀夫さんの「命売ります」を読んで。読書感想文。

今まで読まずにいた作家の1人、三島由紀夫。完全に食わず嫌いでした。おもしろかったー。 一部引用させていただきます 「今では、まるで、猫を抱いて寝ているように、温かい毛だらけの恐怖が、彼の胸にすがりつき、しっかりと爪を立てていた。」 これ、書け…

小澤征爾さんの「ボクの音楽武者修行」を読んで

「まんがのノベライズ?」と思うほど 世界を股にかけ、アクティブで、ドラマチックで、力強くて、事実は小説よりも奇なりを地でいく自伝。 天才ピアノ少年がラグビーで怪我、挫折、指揮者への道、ヨーロッパへの貨物船での船旅、ギターを背負ってもらったバ…

渡辺佑基さんの「ペンギンが教えてくれた物理の話」を読んで

海洋生物学者にして、バイオロギング界隈のすごい人、渡辺佑基教授の本です 世界中の海の生き物や鳥に小型のセンサーやカメラをつけて、その生態を知る、という実験が科学技術の発展とともに改善されてきていて、その過程とそこからわかったことをまとめた本…

グレッグ・イーガンさんの「しあわせの理由」を読んで、読書感想文

久しぶりのハードSF!グレッグ・イーガンの短編集です クセが強い…。どの話もクセが強くてそこがいい。 SFなんだけど、あちらを立てればこちらが立たぬ的な、パラドックス的なテーマなんですよ結局。視点の違いで善悪が入れ替わったり、トレードオフ的に片方…

中野信子さんの「脳内麻薬」を読んで、読書感想文

私、コロナ渦で転職して、在宅が増えたから走るのを始めたんですね 最初は運動不足になって太り始めたから でも気づいたら、別に痩せるわけでもないのに距離を伸ばしたくなったり、マラソン大会の10㎞の部に出たり、ハーフマラソンの大会に出たりしていた 小…

久保(川合)南海子の「『推し』の科学 プロジェクション・サイエンスとは何か」を読んで、読書感想文

推し、いる?わたしは特にいなくて、強いて言えば自分のこどもくらいです 推しがいる人ってさ、すっごい幸せそうだなー、と思うときない?友達の奥さんと娘さんが嵐のラストライブの配信を見たらしいんですよ 33曲、3時間 終わったと思ったらまだ続く長いMC …

伊集院光さんの「名著の話 僕とカフカのひきこもり」を読んで、読書感想文

タレントの伊集院光さんが出演している「100分de名著」という番組があるんですよ Eテレ 伊集院さんとアシスタントさんとそれぞれの回で紹介する本に詳しい先生が話すで、紹介した本の中から3冊を厳選して伊集院さんが読んだ後にその本について、上記の「詳し…

河合隼雄さんの「河合隼雄の幸福論」を読んで、読書感想文

最近ね、ウェルビーイングの話とか、目にしたり耳にしたりする機会が増えてるんですよ で、この本にはそのヒントがかいてあります ご本人は「人生学」という言葉を使ってたりする 「ロミオとジュリエットがどんな会話をしたかを英語で読む勉強はしているのだ…

三宅香帆さんの「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」を読んで、読書感想文

これまたいい読書でした 「日本人の読書史」みたいな話がまずあって、そのあとなぜ読めなくなるのか、と、結論として仕事も大事だけど本も「半身で」読もうぜ、と 電車ではたしかにスマホ見てる人が増えたけど、本を読んでる人もまだまだいるよねー とも思う…

ヤン・カールソンさんの「真実の瞬間」を読んで、読書感想文

いい本だった コンセプトとは何か サービスとは何か みたいなことを考えるいい機会になりました **どんな本ですかね 例えば、航空機製造者が大事にすべき「カスタマー」は航空事業者でなく旅客 って、当たり前のことのように思えるんですが、「航空事業者」…

矢部太郎さんの「大家さんと僕」を読んで、読書感想文

2017年出版 お笑いコンビ「カラテカ」の矢部太郎さんが、当時87歳の大家さんとの日々を描いたまんが **どんな本ですか? お笑い芸人である主人公が引っ越した先は、一戸建ての二階で、高齢女性である大家さんが1人で一階に住んでいる 大家さんはたいへん社交…

キム・チョヨプさんの「この世界からは出ていくけれど」を読んで、読書感想文

同僚に貸してもらって読んだ一冊 たいへんありがたい 前のキム・チョヨプさんの「わたしたちが光の速さで進めないなら」を読んだ方で「超おもしろいよねー!」という話になり、おもしろかったから他のも買ってみたそうで こっちもおもしろかった 光の速さの…

町田そのこさんの「52ヘルツのクジラたち」を読んで、読書感想文

2025年はいろいろな本を読むのに挑戦した年だった これもその一冊 ふだんの自分なら選ばないけど、人からおすすめいただいて試しに読んでみた これの前が「わたしたちが光の速さで進めないのなら」だったのも面白い体験だった マイノリティ、マイノリティの…

キム・チョヨプさんの「わたしたちが光の速さで進めないなら」を読んで

これ、ここ数年で読んだ本の中で転換点になる本でした画期的 「画期的」って、昔の上司が時々なにかを褒めるときに使ってた言葉なんだけど、 「期を画す」ってすごいよなー、と思ってたのよ で、この本はね、画期的な本だな、と思ったんです まんがで言うと…

宮部みゆきさんの「火車」を読んで。読書感想文。

ベストセラー的な本、と聞いて読んでおこうかなー、と前から思ってたのよ んで、読んでみたんだけど、実はあんまりピンと来なかったんです どんな本でした? 以下、ちょっとネタバレするので読もうと思ってる人は見ないでね 怪我で休職中の刑事の主人公→甥の…

安野貴博さんの「松岡まどか、起業します」を読んで。読書感想文。

私、本を読むのが好きなんですよ で、料理を作るのも好きなので、本を料理に例えたりします 本は主食やおかずや汁物的に読んでいて、SFはデザート 栄養が偏らないようにいろいろ読みますが、SFはデザート よくできたSFはパフェですよ 「松岡まどか、起業しま…

J.D.サリンジャーさんの「ライ麦畑でつかまえて(野崎孝 訳)」を読んで。読書感想文。

読んでなかったけど有名な本だから読んでみようシリーズ これもなかなかおもしろかった どんな本でした? クリスマス休暇直前に、いいとこの学校を退学させられちゃった主人公がニューヨークの街を放浪する話です しかもこの人過去に数校辞めさせられてるの…

河合隼雄さんの「影の現象学」を読んで。読書感想文。

なんだっけ、なにか別な本でこの本が引用されてたんですよ それで気になっていて、やっとゲットして読了 心理学者にして教育学博士の河合隼雄先生 日本にユング心理学をはじめて本格的に紹介した第一人者なんですって 臨床心理学の権威 臨床心理学っていうの…