うさみ本棚

うさみの本棚です。おすすめされた本を読みますので、おすすめ教えてください!

プロジェクト・ヘイル・メアリーを読んで。読書感想文をネタバレなるべく無しで書く挑戦。

プロジェクト・ヘイル・メアリー 上

実は、これの読書感想文を書く前に、書かないといけない読み切った本がたまっているのですが、先にこの本のことを書きます。
それくらい印象的でした。

 

 

ぜひ皆さんにも、読んでほしい

面白いから!

SF読まない人にも小説読まない人にもぜひ読んでほしい。

 

 

SF小説です。
著者はアンディ・ウィアーさん。


前に「火星の人」という小説を書いて映画化されて、
「オデッセイ」という邦題がついて、
というと「ああ、その映画の人?」と思われる方もいるかもしれません。
火星でジャガイモ育てるやつね。


今度はどこで何を育てるか、というと、ですよ、
これはネタバレになるので内緒です!
言いたいー!
そもそも育てるんかいな!


ちょっと待って。
これ、ネタバレ無しで読書感想文書くの無理じゃない?
読了済みの方と是非お話ししたい!


ええと、私、この小説大好きです。
これのちょっと前に三体という中国のSF小説を読んで、
そっちも超大好きなんですが、
こっちも超大好き。しかも違う方向性の大好き。


三体が超豪華電脳満漢全席中国料理祝宴午餐美味美味!
だとしたら、
プロジェクト・ヘイル・メアリーは "Double cheeseburgers with fries and coke" です。
え?満漢全席の勝利じゃね?と思った人。
違うでしょー、人生の終わりに食べたいのどっちよー。
いや、人生の終わりにそんな脂っこいもん食いたくないわ、
という方はごめんなさい。


あ、ちなみに南極点のピアピア動画、というのも大好きなんですが、
こっちはね、街中華の焼肉定食的おもしろさです。
キャベツの千切りのはじっこにマヨネーズがドーン!
たまねぎと炒めた甘辛ぶたばらとごはんが最&高!的な。
黄色いたくわん!的なね。


**どんな本なの?
ネタバレと言われなさそうな範囲で書くと、
人類滅亡の危機と戦う人たちの話です。
人類ももちろん他の地球上の生き物も滅亡するような状況になってしまって、
それと戦うために主人公が奮闘しまくります。
異世界に転生したり過去に回帰したりはしません。
巨大ロボも出てきません。


主人公が魅力的なんです。


人間臭くて、
ちょっと情けないくらいの性格。
だけど滅亡する人類を救う旅の途中にいる。
不満たらたらで、どうして僕が、と思ってる。


ミステリー小説好きな人にお伝えすると、
パーネル・ホールさんの書いた探偵スタンリー・ヘイスティングスシリーズの主人公
スタンリー・ヘイスティングスみたいな性格です。


スタンリー・ヘイスティングスを知らない人のためにちょっと紹介すると、
・俳優になりたかったけどなれなかった
・その後小説家を目指したけどなれなかった
・やがて私立探偵になったけど、私立探偵というか保険の調査員で、誰かがケガした階段の段差の写真を撮る仕事をしたりしてる
・明らかに手に余る事件になぜか巻き込まれる
・解決に向けて奮闘する
・控え目かつお人よし、ふつうの人
・事件解決は主人公のわりにあまりしなくて、警察がふつうに解決したりする
という探偵小説なんですよ
超面白いのでミステリー好きな方はぜひ!



じゃなくて、
プロジェクト・ヘイル・メアリーの話ね。
主人公がスタンリー・ヘイスティングスみたいな人なんですよ。
才能はあるけど、控え目で、前に出るのが嫌いで、暴力も嫌いで、お人よしで、
問題解決に向けて戦う主人公!
というようりは、「主人公にヒントを与える白衣の科学者役」みたいな人。


なのに世界を滅亡から救う主人公なの!
かわいそうでしょ?
屈強な軍人とか、鋼の意思の宇宙飛行士とか、実は宇宙人と地球人のハーフの超能力者とかがやる役でしょ!
でも地球の命運が彼の双肩にかかっちゃってるんですよ。


地球を救いに行った主人公と、
地球を救いに行く前の主人公の、
スイッチバック方式で物語が進んでいきます。
あー!
これ以上書くとやばーい!
確実にネタバレする。
ので、各自、読んでくださいね。


これはほんとね、
三体に対する欧米文明からのアンサーソングみたいな一冊です。
ぜひ。


**こんな人に読んでほしい本でした。
・SFが好きな人
・かっこよくない主人公が奮闘する話が好きな人
・ディザスタームービー好きな人
・上下巻くらいある重めな本を読みたい人