時代劇。です。
江戸時代の同心の旦那さんとその奥さんのお話なんだけど、
大部分がほのぼの。
ごくたまに捕物帖的な展開。
水谷豊さん主演の「相棒」という長いことやってるドラマがあるけれども、
あれは時々シリーズ代わりのタイミングで相棒がかわったりする。
ところが、この「うちの旦那が甘ちゃんで」では、相棒が変わらない。
だって相棒っていうか奥さんだし。
むしろ相棒である奥さんが主人公では?と思うほど活躍する。
一瞬「この同心の男が主人公?」と思うんだけど、
ほんとはその人はただの助演男優で、
奥さんが主演女優なんだよね。
頭の回転が早くて、美人で、情報収集の能力にすぐれていて、
おまけに旦那さんの仕事に貢献したいという気持ちが強い。
困った人を放っておけない人情家で、
自分の目に映る世界を愛している。
鬼平犯科帳あたりと同じ時代の話なんですよ。
あっちがハードボイルドだとしたらこっちはスタンリー・ヘイスティングスとかブルームーン探偵社っぽいようなゆるさっぷり。
こちらは花の大江戸八百八町ですが。
どんな本なの?
江戸時代の同心とその連れ合いを主人公にした
時代劇ドラマです。
軽い印象で、だけど時々事件も起こる世界。
捕物的なドタバタはあんまりなくて、
さわやかな印象。
油を使わない揚げ物にサルサソースをかけて食べるくらいサラっといただけるんだけど、
素材の旨味があとからグッと来る感じ。
こんな人に読んでほしい本でした。
・時代劇、飽きた
・恋愛ものとか、飽きた
・夫婦がほのぼのする小説とか読みたい
・怖くもないし不安にもならない本が読みたい
ちなみにお盆に久しぶりに会った母親が「こんなんあるけど、読む?」と貸してくれた本でした。