稲田俊輔さんは何店舗もあるスパイス料理店の「エリックサウス」を作った人、というのが最初の認識だったのだけど
最近の肩書きは、飲食店プロデューサーになっていることが多い。また、飲食に関する書籍もいろいろ出している。
たぶん、提供する側としても、食べる側にしても、
愛、こだわり、執着、思索の深さ、といったものが尋常じゃなくある人なんだなー、という印象。
エリックサウスがカレーやさんだから、スパイシーな料理が主戦場かと言えばそんなこともなく、
色々な料理が好き、というか、
食べること、食べさせることが好きで、その中で多様性のあるカレーを選んだ。っていう印象がある。
そう言う点では、「ラーメン王」なんて呼び名のある石神秀幸さんとも似ている。
石神さんはたまたまラーメンをメインテーマに活動しているけど、
若かりし頃からいろんなジャンルの飲食店を振り幅広く食べ歩いてたりするんだよね。
で、この本。
人気飲食チェーンの本当の凄さがわかる本です。
これはね。
外食する人なら一回読んでもいい本かもしれない。
サイゼリヤとか、ロイヤルホストとか、そのへんにある飲食チェーン店の楽しみ方を提案してくれる本です。
例えばサイゼリヤのメニューからコース仕立てに楽しむ方法。
熟成ミラノサラミにオリーブオイルかけてミニフィセルでパニーニにして、とか
(これはtwitterでおなじみイタリア人のマッシさんもやってるね)、
青豆の温サラダにトッピングの粉チーズをもりもりかけて、オリーブオイルと黒胡椒をかけて混ぜて、とか、
料理に薄切りペコリーノチーズを乗せて、とか。
おいしそうでしょ?
試してみたいでしょ?
試してみましょうよ。
※※どんな本ですか?
「チェーンだからこその安価にいい食材を提供するレストランで、
一般的にウケのいい料理から一歩踏み込んで追加の味付けをし、
再構成してより自分好みの味にしようぜ」
「ここの飲食チェーンは利益を追求しながらも、
こんなこだわりを持っているから、
それに最大限応える食べ方をしようぜ」
といった提案をしてくれる本です。
料理人であり、コンサルタントであり、経営者でもあるから生まれる視点なんだろうけど、
コストと味の両面を踏まえた提案になってるんだよね。
根底にあるのは料理人と食べ手のコミュニケーションなんじゃないかしら。
出題と回答、みたいな。
牛丼屋さんで紅しょうが大量に乗っけたり、
たまごに焼き肉のたれ入れたりするのって楽しいじゃないですか。
あれのもっときょくたんな楽しみかた。
試してみるのはいかがでしょうか
※※こんな人に読んでほしい本でした
・サイゼリヤが好き
・ロイヤルホストが好き
・食べることが好き
・外食は必要だからしてるけど楽しんではいない
・「コスパがいい」という言葉が好き
・こだわりとか言われるとめんどくさそうだけど、おいしいものは好き
・個人経営のレストランとチェーンのレストランを比べたら、ぜったいに個人経営のほうがいいと思う